安芸の宮島


2012年12月29日

安芸の宮島の厳島神社に行きました。
むかし広島に行ったことはありましたが仕事がらみだったため
原爆ドームと広島城を見て時間切れになってしまいました。
そのため安芸の宮島をみていないことが心残りだったわけです。
安芸の宮島と言えば日本三景だし世界遺産もある島じゃないですか。
世界遺産の厳島神社は平家、毛利に庇護されたそうですね。
後には秀吉も参詣したそうです。
僕たちも押さえておきたいですね。
今回は安芸の宮島を見て夜は広島風のお好み焼きでも食べて
二日目には呉の呉市海事歴史科学館「大和ミュージアム」に遊ぶ予定です。

予約してあったのは早朝の新幹線でしたので
僕たちには不似合いな早朝出発で家を出ます。
朝食は新幹線車中で駅弁を食べることにします。
と言ってもおにぎり2個とペットボトルのお茶ですけど。
これで充分です。
例によって発車を待ちきれないくらいの勢いで食べ始めて
新横浜に着くころには食べ終わってもう満足です。
はなはだ経済的なお腹であります。
それでもせっかくの新幹線ですからやっぱりビールを楽しまなくては
と思うあたりは経済的じゃないですね。

食後のビールを楽しんだら
出発の早起きがたたって強い眠気が襲ってきました。
おかげで往路の車窓の風景のほとんどはおぼえて無くて
広島までワープしたみたいです。
よく映画で見る宇宙旅行もこんな感じですよね。
カプセルで寝ている間に何光年も離れた宇宙まで飛んでるというやつですね。
宇宙旅行でもビール飲むのかな。

はるばる来ました広島。流石に大きい駅でした。

お昼前に広島について最初にホテルに向かいます。
チェックインは午後ですが荷物を預けてしまうわけですね。
宿は駅に隣接するホテルグランディアと言う最高級ホテルです。
たまには贅沢しなくちゃ、ですね。
内需拡大に協力しているわけですね、えらいなー。(わかったから!)
ホテルのロビーで広島宮島案内の無料冊子をいただいて
これを旅の友とします。
るるぶFREEと言う冊子です。

広島駅から山陽本線で30分ほど走ると宮島口駅に到着します。

岩国行きですって!これに乗ると岩国に行けるんですね。(当たり前)
山陽本線は座席がボックス席になっていて旅情を誘います。
旅先の電車はこうじゃなくっちゃ。
あいにくの雨がまた良い感じに旅情を旅愁にかえてくれています。
ぶっちゃけ雨は迷惑なだけですけどね。
宮島駅口を降りたら駅舎の中でJRフェリーの自動販売機を見ました。
自販機には大鳥居のすぐそばを通るのはJRのフェリー、とか書いてあります。
ここで僕たちはフェリーの往復チケットを買います。

宮島口に到着したのは手元の写真データによると
12時45分ころですのでもうお腹がペコグーです。

宮島口駅駅舎。空港のターミナルビルみたいにかっこいいです。
早く燃料を補給しないと動けなくなってしまうので
ここはひとつ豪華昼食といきたいところです。
昼食はるるぶFREEにでていた
「あなごめし、うえの」という店にします。

美味しい穴子飯はこちらです。
いつも混んでいる店らしくてお店にはいるとまず、
「相席でお願いします」と言われました。
是非もないことですが案内されたテーブルには僕たちしかいません。
おかしいなって思っていたら
すぐに若いカップルが誘導されてきて相席になりました。
相席が基本のお店なのであらかじめ断っておくみたいです。
小生は穴子飯というのは初めて食べました。
おいしいものですね。
鰻に似たビジュアルですがだいぶん違うものです。
機会があったらまたいただきたいものです。

幸せな昼食を食べおえていよいよ宮島に渡ります。
ちょうど雨の桟橋にフェリーが着いたところで
急いでフェリーに乗り込みます。
見るとフェリーはもう一社運航しているようで
JRフェリーは大鳥居の近くを通過するのが自慢のようです。
雨で視界が悪いのであんまり関係なかったです。

宮島行きフェリー「ななうらまる」の勇姿。
宮島について下船すると厳島神社に向かう整備された道があります。
表参道商店街と言うのだそうで非常に充実した商店街です。
お土産屋さんが軒を連ねていて
宮島名物、広島名物の売り込みに余念がありません。

雨の表参道商店街。

おみやげ屋さんがいっぱいです。
店の前に鹿が立ち止まっている店がありました。
ずいぶんおとなしい鹿ですが人におびえる風もありません。
この島では鹿と人間は共存しているようです。

穴子とか牡蠣とかもみじまんじゅうとかの食べ物のほかに
宮島名物のしゃもじも沢山売っていました。
宮島はしゃもじ発祥の地なのだそうですね。
お土産に売っているしゃもじの大半は
めしもり面に勇気とか勝利とか家内安全とか
大きく字が書いてある訳ですね。
飾り物です。
或る店ではしゃもじのストラップを作って売っていました。
そこにも友情とか合格とか書いてあるわけです。
僕はこのミニしゃもじが欲しくなりましたが
今のスマホにはストラップをつけるところが無くて
買っても使わないと考えて購入を断念しました。
僕だっていつも無駄遣いしている訳じゃありません。
必要な物を必要なときに買っているんです。
これは使わないって思ったらどんなに欲しくても買わないんです。
(わかった、わかったから、もう)

商店街を抜けて厳島神社の境内に入ります。
境内にはいると鹿の数が急に増えます。

こんな感じで普通に鹿が歩いているんです。
どこで購入したのか子供が鹿にえさを与えていました。
鹿がたくさんいるので人と鹿が並んで歩いている光景も沢山見ました。
とっても不思議です。

ほどなく海に浮かぶ大鳥居が見えてきました。

素晴らしい厳島神社の大鳥居。根本、すごく太いです。
入り江の入り口のような場所に
自分の重さだけで立っていると言うから驚きです。
寝殿造りの社殿は本殿、平舞台、高舞台、能舞台、廻廊など
複雑な構造を有しています。
海に突き出た構造のため幾度となく台風などの災害に遭いましたが
その都度修理再建され今日に至っています。
身をもって無常を教えているようで何とも不思議な神社であります。

入場料は宝物館込み込みがお得のようなのでそちらを購入しました。
いよいよ憧れの厳島神社社殿の中を歩きます。
社殿はほぼあらゆる柱が朱に塗られそれが圧倒的な迫力を醸し出しています。
厳島神社に来ました!っていう感覚です。

廻廊は思ったよりも広くて歩きやすかったです。きっと初詣は混むんでしょうね。
長い朱の廊下を歩いていると
自分がこんな高貴なところを歩いていいのだろうかと
疑問に感じてしまうほどです。
(そこまで汚れてないでしょ)

ところで僕たちは行ったときはたまたま干潮時でしたので
本来なら海に突き出た舞台のようにみえるものが
下が湿地帯みたいな雰囲気でした。
満潮時の風景も見たかったです。

本殿全景。流石の大迫力です。

出口を出た跡すぐのところに宝物館がありましたので
こちらも見学します。
宝物館に展示されていた宝物はどれも厳島神社の宝物でしたが
館内にはもう少し暖房を効かせておいて欲しかったです。
寒いってば。

もちろん寒いのは宝物館のせいじゃなくて
冷たい雨がずっと降り続いていたからですが
僕たちは身も心もすっかり冷えてしまいました。
雪になりそうな冷たい雨です。

さっき通った商店街に喫茶店があったはずですので
そこで珈琲を飲んで暖まることにしました。
とにかくこの雨から逃れたかったのです。
さっきのるるぶにも出ていたMIYAJIMA COFFEEという
喫茶店にはいることにします。
珈琲を二つとチーズケーキを一つ頼みました。

MIYAJIMA COFFEE特製の珈琲とチーズケーキ、美味しいです。
美味しかったです。
店の中には数組の若者カップルと二組の白人カップルがいました。
世界遺産のせいでしょうか宮島には西洋人が多いような気がします。
いわゆる外人血中濃度(BY金魂巻)が高いというやつですね。

ところで来る途中に見たミニしゃもじのストラップがやっぱり欲しくて
店先を通ったら買うつもりでした。
しかしいつの間にかあの店を通り過ぎたものか
あるいはあの店が篠突く雨に嫌気をさして
道路に面した露店部分を撤収してしまったのか
とにかくミニしゃもじには出会えませんでした。
残念なことです。

あとからだんだん欲しくなる不思議なミニしゃもじ。
記憶で書いているのでたぶんいろいろ違います。

宮島を充分堪能した僕たちは広島市内に帰ることにして
復路のJRフェリーに乗りました。
広島名物の広島電鉄がありましたのでこれで市内に帰ることにします。

長めの先頭車両と短めの真ん中の車両、長めの後尾車両の三両編成です。
先頭車両には運転手さん、後尾車両には車掌さんが乗っています。
ローカルな味わいのとっても嬉しい電車なんですが
広島駅まで一時間かかるのが欠点ですね。
帰り道は急ぐ旅ではありませんでしたので
各駅停車で市内を車窓からゆっくり観光できる広電が嬉しかったです。
乗ってみるとよくわかるのですがこの電車は観光用ではなくて
市民の生活の足でありました。
観光客はほとんど乗っていなくて
皆さん日常に中にこの電車が息づいている感じでした。
それでもしばらく走ると昔通ったことがある相生橋が見えたり
車窓から原爆ドームが見えたりちょっと懐かしかったです。
前に来たのは2002年9月だったです。
あれから10年たつんですね。

広電を降りた僕たちはもうすっかりくたくたで
駅ビルASSEの偵察もそこそこにホテルにまっしぐら、
チェックインして部屋でしばしの休息を要したのでした。

気を取り直してホテルの地下のレストランで夕食をとりました。
隣のテーブルではサラリーマンのおじさんたちが
すっかりできあがっての酒盛りでうるさいうるさい、
困ったものです。

部屋は大変見晴らしのいい部屋で広さも十分で
テレビも大画面文句なしの客室でした。
ただし風呂はホテル風で湯船にお湯をためると
体を洗うところがない西洋風呂です。
浴槽の外に洗い場作って欲しいです。

小生もシャワーで我慢できるようにならなくちゃ長い旅行は出来ないですね。
がんばらなくっちゃ。
ところで夜は寒くてあまりよく眠れなかったです。
部屋の暖房が少し弱かったようです。
布団も薄いし。
僕は寒がりなので厚手のパジャマを持って行くんですが
それでも寒さに震えることが良くあります。
寒いところや寒い季節には旅行できないですね。

朝食はホテルのバイキングを食べました。
嬉しいことにご飯とお味噌汁があったので和食仕立てで食べました。
こんなに西の方なのに納豆が用意されていたのには驚きました。
案外こっちの人も納豆を食べるのでしょうか。
納豆美味しいですもんね。

この日は電車で呉に向かいます。
JR呉線で30分くらいですね。
長いすタイプの旅情のないほうの車両でした。
呉駅から立体の歩道を徒歩五分で大和ミュージアムに到着します。

正面の青い屋根の下全体が大和ミュージアムですね。


歩道の上からは遠くに「てつのくじら館」が見えました。
てつのくじら館はちょうど閉館日で中には入れませんでしたが
退役した潜水艦らしいです。
大和ミュージアムにはいると左手にミュージアムショップがあります。
入場チケットを求めたあと店に立ち寄ってみると
Tシャツや模型やマグカップなど欲しいものがいっぱいです。
店内を二回りほどして下見をすませたあといよいよミュージアムに入ります。
順路に従って館内を巡ると
海軍の歴史やいろいろな戦艦についての展示が並んでいます。

大勢の人が展示を熱心に見ていました。みんな展示の重さに言葉を失っています。
当然のことながら戦艦大和関連の展示も沢山あって
戦争末期に無数の米軍の飛行機の爆撃にあって沈められた時の様子などが
詳しく展示されていました。
ほかにも様々な悲惨な戦争の展示が見る者の胸をうちます。

戦艦大和の十分の一の精巧な模型も印象的でした。

戦艦大和の勇姿を艦尾より撮影。
ミュージアムを見てなによりも強く感じたのは
ほんの数十年昔に実際に先の大戦があったのだという事実です。
平和のありがたさを実感させてくれるミュージアムでありました。

しかし我が国の平和主義を敗北主義と勘違いして
今にも攻めてきそうな隣の国には本当に腹が立ちます。
かの国が悔い改めてくれるのを祈るような気持ちで見つめています。
反面しっかりした準備が必要だとも考えています。

時間がおしてきたので手短にミュージアムショップでお買い物をしました。
結局Tシャツとペーパーウェイト、ペーパーナイフなどを購入して
自分へのお土産としたのでありました。

再び電車で帰広して昼食にします。
駅構内で昨日最初に目にしたお好み焼き屋「徳兵衛」で
広島風お好み焼きを食べることにします。
一人前とサラダを二人でつつくとちょうど良かったです。

広島に行ったら一度はお好み焼き食べなくっちゃね。
絵が下手ですけど立ち食いじゃありません。

その後ホテルで荷物を受け取ると今度は新幹線に向かいます。
駅構内でもみじまんじゅうなどのお土産を購入します。
ここで広島しゃもじというミニしゃもじのストラップを買いました。
欲しかったやつとは違うけどもう宮島には行けないし。
14時6分発の新幹線の座席におさまったときはほっとしましたですね。
なぜってお伊勢参りの時指定の新幹線に乗れなくてひどい目にあったからです。

東京駅で弁当を買って家に持ち帰るとこれを夕食とすることができます。
駅弁って本当に美味しいですよね。
夜7時半に自宅に戻り自宅で待機していた長男と美味しく食べたのでした。

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