桐生



2006年12月31日


桐生
冬休みに入ったのでどこかに小旅行をすることにしました。
今回は織物で有名な群馬県の桐生市に行くことにしました。
朝八時に家を出るとだいたいお昼頃に到着する計画です。
うちの方からは南浦和で京浜東北線に乗り換えて
大宮で高崎線に乗り換えると言うわけですね。
大宮駅で高崎行きの電車を待っていたら
今時珍しい蒸気機関車を見ました。

青い客車を何両も引っ張って客車の表示窓には
「SL試運転」と表示してありました。
また多くの鉄道ファンがこのSLを見たくて
どこかでカメラを構えて待機しているんでしょうね。
趣味というのは困ったものですね。

それにしても高崎という街は遠いですね。
先日行った深谷も遠かったですけど
その深谷よりも遠いわけですから遠く感じるのも無理はありません。
電車に乗る前にキオスクで買った
週刊新潮を二度読み終わる頃高崎に到着いたしました。
この駅で両毛線に乗り換えればよいわけですね。

駅構内を歩き回って両毛線を探しましたが意外に見つかりません。
やっとの思いで両毛線のホームにたどり着くと
そこはさっき電車を降りたホームでした。
時刻表を見て小山行きを見つけようとしましたがなかなか見つかりません。
仕方がないので前橋行きに乗ることにしました。
前橋でもう一度両毛線に乗れば済むことです。

両毛線でしばらく走って前橋駅に着きましたが
駅の規模が大きくないので驚きました。
群馬県の県庁所在地にしてはずいぶん地味な駅です。
ともあれ前橋駅から両毛線を乗り継いで桐生に向かいます。

桐生に到着したのは11時50分でした。
そろそろお昼時です。
駅の外を見ると適当な食堂が見あたりません。
それで仕方がありませんので駅構内の立ち食いそば屋さんで
天ぷらうどんを食べることにしました。
このまま昼食難民になるおそれありと判断したわけですね。

桐生駅前は地方都市によく見られる広々とした風景が広がっていました。

立ち食いそば屋さんのおばさんに聞いた観光案内所で
市街地図を貰うことにします。
案内所のご婦人は僕に地図を渡しながら
「この先をしばらく行くと本町通りという
一番栄えている通りに出るからそこを歩くと良いですよ。
鰻もうどんも美味しい店がありますよ。」と言うではないですか。
私は今うどんを食べたばかりなので今は何も食べたくありません。
なんだかとっても残念です。

地図に従って本町通りを目指すとすぐにつきました。
おたっしゃ停留所という名の変わった停留所のある交差点です。
ここから一qほど西に歩くと群馬大学の工学部があるそうです。
とりあえずその辺まで歩いてみることにします。
この交差点から500メートルほどの間に
同一意匠の建物が並んでいるのを見ました。

今は所々にある建物ですが想像するに
昔はこの辺り一帯が同じ建物で揃えられていたものと思われます。
お金持ち商店街の遊びですね。
粋というのでしょうか。

昔風の建物の桐生信金を見ます。
これは昔の物をお化粧直ししたのか
新しく昔風に建てたのか判然としませんでした。
桐生信金のすぐ近くに泉新という名の鰻屋さんを見つけました。

根っからの鰻好きの小生にはたまらない美味しそうな店ですが
先程のうどんがおなかにたまってまだまだ食べられそうもありません。
いいですべつに、うちの方にも鰻家さんあるし。

有りん館という酒味噌醤油の卸問屋さんみたいな倉庫群があります。
いつもなら見学が出来るところらしいのですが
本日は休館日と書いてありました。
残念なことであります。
キリンビールのでっかい看板を掲げた古い商店が隣接しています。

有りん館の小売り部門という感じですね。

そのほかにもこの本町通りには
道路に面して蔵がいくつも建ち並んでいます。

織物産業で街が栄えて沢山のお金持ちが生まれて
その人たちを相手にした商売が栄えて町が発展したというわけですね。
その莫大な資産が街の格を作っている感じです。

古い風呂屋さんがありました。

今でも営業しているようです。
建物の脇でトラックに燃料の木材を積んだトラックが止まっていました。
まさか薪で風呂を沸かすのですか?どうやらそうみたいなんです。

道路は突き当たると桐生天満宮です。

長い参道の先に立派な社が建っています。

ここは天神様ですから学問の神様ですね。
境内の絵馬には群馬大合格とか
色々な願い事を書いた絵馬がかかっていました。
皆さんの願い事が叶いますように。

群馬大工学部の入り口まで行きましたが
守衛さんが怖い顔をして睨んでいたので
ここには入りませんでした。
少し脇道にそれてレース工場を外から見たりします。
今も操業中のようなので見学というわけにはいきません。

おたっしゃ停留所に戻って駅に向かう途中で
郷土資料展示ホールという看板を見ました。
これこそが今回の小旅行の一番の収穫になる予感がします。
喜んで駆け寄ると本日休館日の札がありました。
何という不運なことでしょう。
今回僕は有りん館と郷土資料館展示ホールの二つながら
休館日で見ることが出来なかったわけですね。
まったく年末に町歩きをするものじゃありませんですね。

気を取り直して桐生織物記念館を目指します。

さすがにここは開館していましたが小さな織物の商店が有るのみで
織物の歴史とか見学できる訳じゃありませんでした。
ここでネクタイと繭玉を購入、大切に家まで持ち帰りました。

駅前まで来たときに西桐生駅が
すぐ近くにあることに気づいてそちらも見ていくことにしました。
美しい駅舎で有名な駅だそうです。

確かにちょっとかっこいいですね。

桐生は少し遠いですね。
前橋からが案外遠かったです。
帰り道は工夫して小山周りで帰ったのですが
当然のことながら
前橋桐生間よりも桐生小山間の方が遠かったのでありました。

それでも夕方六時には自宅に戻れまして
疲れた体を休ませることが出来ました。
電車って凄いですね。

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