足利



2010年04月29日


足利
ゴールデンウィークを迎えて
せっかくのお休みに出かけないのももったいないですので
今年もまた近所に出かけて楽しむことにしました。

このところ東松山、大宮、野田といった手頃な安近短でしたが
今回はゴールデンウィーク特集で少し足を伸ばして
足利に行くことにしました。
足利はうちの方からは大宮より宇都宮線で小山に出て
両毛線で足利に向かうコースがわかりやすいですね。
東武線で行くコースもあるようですが乗り換えが多くてちょっと面倒です。
両毛線は栃木市に行くのにも使いましたし桐生に遊ぶ時にも使いました。

足利駅は想像していたよりもひなびた駅ではなくて
乗降客の多い賑やかな駅でした。

祝日だというのに高校生が大勢乗っていました。
クラブ活動が盛んなのでしょう。

足利の駅に着く前から電車の窓を雨がぬらしていたのを見て
空模様が心配だったのですが不安は的中して
足利の駅に降り立った時は
傘なしでは歩けないほどの雨になってしまいました。
我々を雨から守るべき傘は
筆者の鞄の仲に常備する小さな折りたたみ傘のみです。
朝の天気予報では雨が降るとは言っていなかったのに
まさに暗雲立ちこめるスタートになりました。
とりあえずどこかコンビニを探してビニール傘でも買って
今日をしのごうと言うことになりました。
今日一番の目当ては足利学校ですから
それだけ見て帰ってしまっても良いという覚悟です。

ところが駅前にはコンビニは見あたらず
駅から少し離れたところに広い駐車場を擁する
大きなコンビニを見つけました。
誤算だったのはこのコンビニには廉価なビニール傘は置いていなくて
税込み1050円のしっかりした造りの立派な傘しか置いてなかったことです。
まあ税込み1050円でも十分安いですけどね。

とりあえずこれを求めて使ってみると
これが大きくて広々大変快適な傘の下の空間が楽しめます。
これならどんな雨でもへっちゃらです。
雨に濡れる心配が無くなったら今度はお腹が空いてきました。
今度は食事処を探します。
運良く近くに街の食堂を見つけましたのでここに入ります。

美味しい定食屋さん、勉強亭
ご主人と奥さんがやっているような15席ほどの小さなお店です。
ここで豚のしょうが焼き定食とアジフライ定食を頂きました。
美味しかったです。

食事をしていたらだんだん空が明るくなってきて雨が止む気配です。
店を出る頃には日が差してきてなんだかだまされたような気分です。
傘なんか買っちゃったですよ。

気を取り直してまず向かったのは、まちなか遊学館と言う
足利の繊維産業の歴史を紹介している建物です。

足利って繊維産業の街だったんですね。
大きな織物機械が展示してあって興味深かったです。

自動で糸を撚る機械らしいです。自動撚糸機ですね。
昔この辺は蚕から絹織物を作っていたわけですね。
以前行った桐生も絹の街でしたが足利も凄いです。
街に活気がありますね。

まちなか遊学館からすぐのところに足利学校があります。

この石畳の奥に足利学校があります。
足利学校は歴史が古く日本最古の学校だそうで
国の指定史跡なのだそうです。

ここから内側は足利学校です。ほら、門に学校って書いてあるし。
入場料を払うと入場券の代わりに足利学校入学証をくれます。
ちょっと嬉しいかも。
儒教とか教えていたらしいですね。
フランシスコザビエルが足利学校に食い込めば
布教が楽に進むんじゃないかとか手紙に書いていたらしいですね。
それだけ足利学校の重要性に気付いていたと言うことでしょうが
油断のならないやつですね。
建物は確かに広々していますが学生さんも相当いたらしいですから
あれじゃちょっと狭い感じです。

学校の玄関ですね。
きっともっと沢山建物があったでしょうね。
それとも狭いところに押し込められて切磋琢磨していたのでしょうか。
大阪の適塾とかそうだったらしいですし。

足利学校を出ていしだたみ通りを辿ると
足利氏一門の氏寺の鑁阿寺(ばんなじ)があります。

鑁阿寺参道。
ここは元々足利氏の館跡なのだそうで
寺の周りには堀が巡らされて少しお城なんですね。
真言宗大日派の本山で正しくは
「金剛山 仁王院 法華坊 鑁阿寺(こんごうさん におういん ほっけぼう ばんなじ)」
と言うのだそうです。

北仲通りに出てしばらく歩くと今度は足利織姫神社があります。
社は小高い山の上に建っていて
頂上まで階段が整備されているのですがこれがきつかったです。

この階段はつらいです。
家人はさっき買った傘をステッキ代わりに利用していました。
そうか僕もそろそろお洒落なステッキなんか買おうかな。
お洒落なソフトをかぶってお洒落なステッキを持って
イギリス紳士みたいで格好いいじゃないですか。
で、足利織姫神社にも登れるわけですね。

何度もくじけそうになりながら神社の境内に着いた時は嬉しかったですね。

境内の中でも本殿は一段高いところにあります。

来た道を振り返ると思いがけない眺望が楽しめます。

手前の川は渡良瀬川です。
画面中央(風景でしょ)に走る電車の音が聞こえてきて
まるでゲームの「シムシティ」を見ているようでした。
吹く風も気持ちよくて頑張って登った甲斐があったというものです。
それにしてもここの階段はきつくて
頂上に至るまでに何度も小さな休憩をしました。
以前江ノ島で途中でまったく足があがらなくなって
坂の途中で十数分の休憩を要したことを思い出しました。
大丈夫なのか自分、という感じですね。
大好きな旅行をもっと沢山楽しみたい小生としてはいささか心配であります。

ところで境内に備えられたベンチに休んでいたら
そばに座っていたおばあさん同士の会話が
聞くともなしに耳に入ってきました。
「動けなくなったらこういうところにも来られないからねえ」
「まだ足が動く内に出かけたいと思うわねえ」
もっともな会話ですがその人達は
どう見ても筆者よりもひとまわり以上上なんですよ。
このおばあさん達この急階段を上ってきたのか!
驚きました。
まだまだ当分歩けそうですよ。

こちらは縁結びの御利益がある神社なのだそうです。
縁結びは何も結婚のことばかりではなくてきわめて手広く縁を結んでいて
よき 人 と縁結び
よき健康と縁結び
よき智恵と縁結び
よき人生と縁結び
よき学業と縁結び
よき仕事と縁結び
よき経営と縁結び

と言うのですから驚きます。

お願いしたいことがいっぱいです。
是非筆者もいろいろお願いしたいです。

お山を下りて駅に向かいます。
何かお祭りがあったみたいで大勢人が出ています。

足利まち歩きミュージアム、凄い人出でした。
足利まち歩きミュージアムをのぞこうとしたら
大変な人混みで館内が酸欠になりそうでした。
すぐに出て駅に向かおうとしたらこの建物の一階のはじに
美味しそうな珈琲屋さんがあったのでここで一息入れることにしました。

ル・ボンヴェール。美味しい珈琲屋さんです。ケーキも食べられます。
出てきたコーヒーは絶品でした。
おまけにカップはマイセンの高級カップです。

思わず写真に撮った超高級コーヒーカップ。
前に行った町田市鶴川の西山美術館併設のコーヒーショップを思い出します。
豪華な器のコーヒーは又ひと味違うものですね。

コーヒーを飲んでいる内にさっきまで人で一杯だった
足利まち歩きミュージアムは随分すいてきました。
コーヒー店から足利まち歩きミュージアムに
はいれるのでロビーに入ってみます。
壁の上の方に額がかかっていて
そこには「友愛会館」と書かれていました。
最近「友愛」という言葉をよく聞くような気がします。

列車の時間が迫ってきました。
駅に向かうことにします。
今回も最初雨に見舞われた割に充実した小旅行になったのでありました。

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