人形町
|
よく晴れた日曜日です。
今回は今まで行ったことがない人形町に足を向けることにしました。
人形町は半蔵門線の水天宮前駅で下車すればよいということです。
地下鉄の駅って目立たないですね。
この水天宮前駅には10年ほど前に
友人の結婚式で降り立ったことがあります。
そのときは駅と駅近くの
ホテル「ロイヤルパークホテル」にしか行きませんでした。
ですからこの街を歩くのは今回が初めてなのですね。
僕たちは駅から出てまず駅名にもなっている
「水天宮」に行ってみることにしました。
水天宮は境内が高台にあるため
道路からいきなりかなり急な階段を上ります。
階段が参道です。
階段を上ると水天宮は思いがけず大混雑でありまして
広いとはいえない境内は大勢の人で埋まっておりました。
日曜日のせいなのでしょうがそれにしても凄い人出です。
境内にはおもちゃを売る露店まで出てまるでお祭りのようです。
水天宮は安産、子授け、水難除けの神様なのだそうです。
そういえばおなかの大きい妊婦さんや若いカップルが多いですね。
ほかにお宮参りの参拝客もお見受けしました。
つまり妊婦さんや赤ちゃんの健康を祈る神社なのですね。
僕たちはどうやら場違いな参拝客のようです。
しかし僕たちも少しばかりのお賽銭を上げて
各種お願い事を祈って参拝させていただきました。
水天宮様が広いお心で
小生たちの願いを叶えてくださることを信じます。
水天宮様を辞して街に出るともうお昼になっていましたので
どこかで昼食を摂ることにしましたが
このあたりは日曜日はお休みのところが多くて
なかなか食べるところが見つかりません。
そこで思い切って人形町の「今半」に行ってみることにしました。
今半は肉の店として大変なビッグネームです。
ここで僕たちはランチを食べることにしました。
カウンターは少し待てば入れるとのことでしたので
そちらで食べることにしました。
お座敷を待つ場合は待ち時間が一時間以上だそうです。
そう言われてもお座敷で食べるというお客さんが大勢いました。
凄いです。
今半のステーキは美味しかったです。
今半を後にしてさらに北に進むとあの有名な明治座があります。
ここがあの明治座！
入り口近くまで行ってみたら
「黒革の手帳」と「女たちの忠臣蔵」という
舞台のポスターが貼ってありました。
「女たちの忠臣蔵」は今やっているみたいです。
小生はまだこのような舞台を見に来る余裕はありませんが
いずれは明治座舞台鑑賞などしてみたいものです。
明治座を外から見学して満足した僕たちは
もう一度人形町通りに戻ります。
有名な辻村寿三郎氏のジュサブロー館が
近くにあると聞いていたのでそちらも覗いておきたいじゃないですか。
辻村寿三郎氏と言えば
その昔NHKの南総里見八犬伝の人形を
一手に引き受けて制作した人物ですよね。
その後の氏の活躍はすばらしくて
特に氏の作る女性の人形は情念のこもった、
どこか恐ろしい感じのする人形が多いように思います。
不思議な不思議な魅力のある人形たちなのです。
ジュサブロー館は地図に従ってすぐに見つかりました。
こぢんまりとしたたたずまいながら不思議な存在感で僕らを圧倒します。
おそるおそる中を覗こうとしたらドアが開いて中から人が出てきました。
お客さんがお一人帰るようです。
気後れしていたら中から出てきた係の人が
「どうぞ中にお入りください」と言ってくれたので思い切って中に入りました。
入場料は1000円でした。
部屋の中はジュサブロー製の人形が所狭しと並べられていました。
中に入ってものすごく驚いたのは
先客と親しく会話している老人が辻村ジュサブローその人だったことです。
狭い展示室の中での会話はすべて聞こえてきまして
ジュサブロー氏の穏やかな人柄が伝わってきます。
先客が2階の展示室にあがってしまうと僕たちにも話しかけてくれました。
人形制作に使用している仕事場がありました。
今もそこで作業しているそうです。
奥の部屋はステージになっていまして
彼はそこで僕たちに人形の話をしながら
「人形はこうやって動かすんですよ」と
ほんの一瞬僕たちのために人形を操ってくれました。
それが凄い迫力なのです。
そのとき確かに人形に魂が宿ったように感じました。
優れた人形と優れた操者で人形が
生命を得るのを目の当たりにしたのです。
僕たちにはすばらしい体験でした。
この体験ができただけでも
今日出かけてきた甲斐があったというものです。
帰りがけに一冊写真集を求めたところ
先生がサインをしてくださいました。
辻村先生に感謝してジュサブロー館を後にしたのでありました。
ジュサブロー館目印
そんなわけでもう大満足の僕たちは
早々に帰路につくことにしたのでした。
帰り道駅近くの重盛の人形焼と言う店がありました。
美味しそうな人形焼きの
においに誘われて10個入り1パックを購入いたしました。
わーい。
戻る |
|
|
|
