栃木市




2006年05月05日


栃木市
栃木の街を見て参りました。
小生無知で知らなかったのですが
栃木の街はその昔、街に流れる巴波(うずま)川の水運で栄えて
さらに朝廷の日光東照宮への例幣使街道の宿場町として栄えたのだそうです。
そのため栃木には今も当時の豪商の町並みがよく保存されて
蔵の街と呼ばれるのも頷ける町並みを見ることが出来ます。
蔵の街ファンとしては(いつの間にファン?)
これを見ておかないわけにはいきません。
そういうわけで
蔵の街を見に行くことにしました。

栃木市は栃木県の南部、小山市の北西にあります。
ですから東北新幹線で小山市に行き両毛線に乗り換えて行くことにしました。
大宮から新幹線に乗って小山までは時刻表によると18分程度です。
実際に乗ってみると驚くほど早くて座席に座って一息つくともう小山に到着です。

小山駅コンコース
新幹線の小山駅は広々とした新幹線らしい駅舎でした。
ここから少し歩いて両毛線に乗り換えます。

意外に混んでいる両毛線
接続の時間が良くて電車が待ってる状態で両毛線に乗れました。
10分ほどで栃木に着きます。
栃木駅も最近改築した様子ですばらしくきれいな大きな駅舎がありました。

蔵のイメージを未来的に表現した?栃木駅
栃木の町は思っていたよりも近いようでして
僕は家を出て一時間半ほどで到着したため
朝9時前には栃木駅前に立っていたわけです。
ちょっと当惑してしまいましたですね。

駅の中で無料の地図を漁りますがなかなか見つかりません。
手元のガイドブックを見て中心部の方向を見定めて歩き始めることにします。
10分ほど歩いたら蔵の街観光館というのがありましたので
ここで無料の地図を頂いていよいよ栃木市内練り歩きです。
まずは手始めにすぐ隣のあだち好古館に行きます。
するとまだここは開館していないようです。
開館時間は10時からと書いてありました。
時計を見ると9時過ぎです。
仕方がないので道の向かいの山車会館を見学することにしました。

画面奥の建物が山車会館です
こちらは9時開館のようです。
山車会館の前ではなにやら催し物があるようで
大勢の人がテントを張ったり模擬店のようなものの準備に余念がありません。
その中をすり抜けるように通って山車会館の建物に入ります。

山車会館の中には若い受付のお嬢さんが居ました。
入場料の500円を払おうとすると
「とちぎ記念共通券はいかがですか?」というのです。
説明によるとこの券を買えば
@(財)塚田歴史伝説館
A岡田記念館
Bとちぎ山車会館
Cあだち好古館
の入館券を綴じ込んである上
D(財)横山郷土館(入館料3割引)の特典まであるそうです。
これは買わない手はないですね。
それにこれからどこを回ればよいのか迷っていた僕には
この券が何よりの指標となったのは事実ですね。
僕がこの券を買うと受付のお姉さんはさらに
「蔵シックすたんぷラリーはいかがですか?」と大きな紙を差し出します。
僕はこの手の催し物に参加すると
スタンプが主な目的になってしまう方なのでこれは遠慮しました。

山車会館では5年に一度の「とちぎ秋まつり」の際に繰り出す山車の紹介をしています。
常設のシアターで本物の山車を使って立体的に紹介して
見る人にあたかも祭りの雑踏の中にいるかのような臨場感を与えています。
なかなか見事なものです。
時間が早かったせいか観客は僕だけでした。
10時とか11時にはもっと混むのだと思いますが
せっかくの施設ですので沢山の観光客に見せたいところですね。

ここから再び向かいのあだち好古館に行ってみましたが
まだ時間が早くて開館前でした。
ここには浮世絵や錦絵が展示されているそうですが
別に浮世絵は見たくありません。
(あいてれば見たかったかも)
そのまま待つのも性に合わないのでここはパスして次に回ることにしました。
スタンプラリーに参加してないからパスできたんですね。

あだち好古館の並びに「山本有三ふるさと記念館」と言うのがありました。
僕は山本有三氏については名前を知っている程度ですが
高名な小説家劇作家でありますね。
貴族院議員、参議院議員なども歴任されたそうです。
せっかくだからこちらの記念館を見学します。
偉い人の昔の暮らしぶりを覗くのは興味深いものがありますね。
生前使っていた机などが保存されています。

次に10分ほど歩いて岡田記念館に行ってみることにしました。
岡田家は慶長の頃、武士より帰農して新田開発に力を注いで
後に名主、代官職の代行などもしたそうです。

岡田記念館は本宅の代官屋敷と別邸の翁島に別れています。
まずは翁島を見学します。

岡田家翁島
翁島は隠居した22代当主が別荘に建てたもので
その意匠は贅を尽くしたものです。
なかでも僕が驚いたのはケヤキの一枚張りの廊下です。
半間ほどの幅ですが紛れもなく一枚張りの廊下なのです。

贅沢で瀟洒な別亭です
邸内の女性はこのような材料は手に入らないでしょうと言っていました。

ほかにも当時としては高価だった窓ガラスがふんだんに使われていたり
湯殿の天井が唐傘天井になっていて水滴がそれに伝わるようになっているとか
興味深かったです。

唐傘天井
また湯殿には、
松竹映画「定」大林宣彦監督(1998)
黒木瞳入浴シーン撮影現場
と書いてありました。
急にこの湯殿がなまめかしいものに見えてきましたです。

黒木瞳の入浴シーンかぁ

岡田記念館の代官屋敷に行くとこちらは翁島とはうってかわって
いくつもの土蔵に岡田家の宝物が展示してあります。

岡田家代官屋敷門
沢山の興味深いものを見ましたが明治時代創業の古い床屋が印象深かったです。
現在の岡田家の当主は市内で耳鼻科の開業医をしているのだそうです。

岡田記念館を辞して巴波(うずま)川に沿って南下します。
しばらく歩くと横山郷土館が見えてきます。

横山家遠景
横山家は店舗の右半分で麻問屋、
左半分で銀行を営んでいた明治の豪商だそうです。
今は店内を有料で公開して軽い食事も出来るところになっています。
またここは最初に買った「とちぎ記念館共通券」で
入館料3割引と書いてあったところです。
「とちぎ記念館共通券」を利用して3割引の入館料を払おうとすると
チケット売り場に食事をすると入館料無料と書いてありました。

ちょうどお腹もすいていましたのでここで昼食をとることにして
サラダとエビピラフを頼んで入館料を無料にしてもらいました。
館内の展示は銀行部分にかなり心惹かれました。
古い貨幣や紙幣が展示してあったり書類の束や机と椅子、
造り込みの金庫など面白そうなものでいっぱいです。
何より大きいとは言えない銀行の規模に興味を持ちました。
きっとこの小さい店舗で莫大な財力を背景に銀行業務をやっていたのでしょうね。

一回り館内を見学したら庭に回って座敷に上がって
頼んであった食事が出てくるのを待ちます。
 
庭の瀟洒な洋館を見ながら食べるエビピラフはまた格別なものでありました。

食事を済ませてさらに巴波川に沿って歩きます。
目指すは(財)塚田歴史伝説館であります。


塚田歴史伝説館
塚田歴史伝説館は大変規模の大きな施設でした。
入場料売り場でチケットを見せて
最初に入った部屋には三味線を持ったお婆さんがいます。
これが非常に精密に出来たロボットでありまして
ゆっくりとした口調で昔話を聞かせてくれます。
残念ながらお婆さんに見とれて彼女が話したことは覚えていません。

おばあさんもおじさんも人形です、念のため。
さらにおくでは昔話を話すおじさんロボットが居て
伝説館としてはこちらの方が売りのようですが
僕的には三味線お婆さんの方が良かったです。

奥にある庭園に行ってみると珍しい水琴窟がありました。

これが噂の水琴窟
竹筒に耳を当てて透明な心地よい音色を楽しみました。

その後は栃木の市内を見物しながら
ゆっくりと駅までの道を楽しんだのでありました。

ゴールデンウィークにもかかわらず人影がない市街。格差社会です。

ところで栃木の町を歩いて気が付いたのですが
この町には塾が多いようです。
駅前からの数百メートルは次から次へと塾を見ることが出来ます。
以下10校ほどの塾を見かけました。

栄光ゼミナール

スクールIE

早稲田ゼミ

東進衛星予備校

能開センター

QUALIEA

KAIRIN予備校

栃木学習指導センター

明光義塾

栄進ゼミナール

凄いです。

戻る





戻る