東京モーターショウ



2009年11月01日


東京モーターショウ
幕張メッセで行われている東京モーターショウに行って参りました。
今年はなんだか盛り上がらないと聞いて行く気になったのですね。
本当はずっと行きたかったのですが
いざその時期になると毎回大混雑のニュースばかり流れていて
なかなか行く気になれませんでした。
混雑しているところは嫌いです。

モーターショウは千葉県のJR海浜幕張駅近くの
幕張メッセで開催されておりますので
うちの方からは武蔵野線を利用するのが便利です。
朝8時台に二本海浜幕張駅行きが出ているのを発見して
これに乗ることにしました。
そうすればなんと乗り換えなしの一本でいけるのです。
すごいです。

幕張海浜駅に着いたのはちょうど開場時刻頃でした。
入場口では客の荷物を開けて中を調べる物々しさです。
テロでも恐れているのでしょうか。
また、この会場の展示はすべて公開しているものばかりだし
お客はみんなカメラ持ち込んでいるし
産業スパイを怖れているとも思えません。
今更スパイでもないですね。

とにかく中に入って自動車の展示を見ます。

会場の様子。時間が早かったせいかまだそれほど混雑していません。
広い会場に順路もなく配置しているので
どこから見ればいいのかわかりませんが
適当に手当たり次第見ていきます。

歩き始めてすぐに一台のクラシックカーが目にとまりました。

由緒正しい三菱のA型。ちょっと乗ってみたい。
見ると説明書きがそばに立っていてそこには
「この車は三菱A型と言う車で日本最初の国産車である」
と言うようなことが書いてありました。
そうなのか。
さらに進むと今度は排ガス規制が厳しくなったときの
ホンダのCVCCアコードが展示してありました。

懐かしいです。燃焼室の形状と点火のタイミングを工夫して排ガス規制に対応したんでしたよね。

まっすぐ進むとトヨタのエリアに突き当たりました。
さすがトヨタ、一番良い場所を確保したようです。
ここには目立つところに
「FT−86コンセプト」と名乗る車が置いてあります。

やっぱりハチロクじゃなくっちゃ、って知らなかったし。
往年の人気車種のレビン、トレノの異名、
ハチロクの復活バージョンのようです。
さすがに力の入った格好いい車でした。
やっぱり漫画「頭文字D(イニシャルD)」の
影響なんかも受けているんでしょうか。

トヨタのブースにはほかにも興味深い車があります。
モデルチェンジしたばかりの
「マークX」は今筆者が一番注目している車です。

マークXかっこいいですね。馬力も十分だし。内装も気に入ってるし。
マークXとスカイラインとフーガの写真を見比べて
車体寸法や主要諸元表などを眺めている小生を
家人が不安そうに眺めている最近の我が家です。

と言うのも最近の筆者の愛車はマイナートラブルが多くて
インパネが不調になったり
ウインドウウオッシャーが出なくなったり
コーナーポールが接触不良になったり
窓ガラスがあがらなくなったり
はっきり言ってぼろぼろです。
だからそのうち別の車に買い換えたいと思っているのです。
ただこの車は一年前にナビを買えたばかりだし
5ヶ月前に車検を通したばかりです。
いま車を買い換えるわけにはいきません。

会場には歴代のカーオブザイヤーの車も沢山展示してありました。
(いつも思うんですけどカーオブザイヤーじゃなくてカーオブジイヤーと表記するべきですね)
先輩が買ってうらやましかったソアラや
流麗な車体が魅力的だったシルビア、
ラリーを連想させるギャラン、
同期の友人が貯金をはたいて買ったMR2
どれを見ても懐かしい思い出がセットになってよみがえります。

おお、夢の車、ソアラ!当時に僕には超高級車でしたね。(いまでも)


シルビアもシルエットの美しい車でした。


ギャランって頼りになる感じの車でしたよね。


トヨタが世に放った渾身のデートカーらしいですが
みんなはこの車を買うほどお金無かったです。


三菱自動車のブースではコンパニオンの人たちが
コントみたいなお芝居をして電気自動車のアイミーブについて
そのコンセプトを宣伝していました。

三菱自慢の電気自動車アイミーブ。ハイブリッドのその先の世界ですね。
アイミーブって市販しているのだそうですね。
驚きました。
家に帰って値段を調べたら軽自動車なのに460万円でした。
もう一度驚きました。

ホンダのブースやっぱりインサイトが展示してありました。

よく見ると結構ごついインサイト。
どうしてもプリウスと比較されますが
どうやらこの二台は設計思想が違うみたいですね。
プリウスはモーターの力をエンジンと同じくらいに作ってあるし
インサイトではモーターはエンジンの補助ですからね。

ホンダの展示はホンダ色が強くて(当たり前ですね)
少し車から逸脱していました。
ステージの上にアシモが歩いていたり
U3−Xと言う不思議な乗り物が紹介されたりしていました。

ステージの上を歩くアシモ。ランドセル背負って小学生みたいです。
このあと少し走りました。ロボットが走るのは凄いことですね。
     
U3−Xと言う電動一輪車。ハンドルのないセ○ウェイみたいなものですね。

一通り会場を回って大体満足したし疲れたし
もう帰ろうと思ったら
美しいコンパニオンのお嬢さんが
懐かしい車の紹介をしているのを見ました。
初代のスズキアルトです。

忘れられないスズキアルト。
写真もありますがなぜかこれだけは絵で。

筆者は朝霞の自宅から大学のある毛呂山町まで
学生時代の後半のほとんど車で通いましたが
最初はぼろぼろの中古の軽自動車を
親に買ってもらって乗っていました。
その車はミニカスキッパーと言う車で
SOHCでソレックスのツインキャブという贅沢なエンジンの
軽自動車の中では高性能で有名な車でした。

しかし僕のところに来たときはもうとにかく古くて
車のご機嫌が悪いと走らなくなるんです。
坂道を上ると息切れがして止まりそうになるし
平地を走っていても時々点火プラグが不調になる凄い車でした。
僕はいつも予備の点火プラグを持っていて
二気筒が点火プラグの不調で一気筒になると
道端に止めて点火プラグを取り替えて
又何事もなかったかのように走り回っていたのでした。

そのあまりのぼろぼろぶりを見かねた親が
その次に筆者に買い与えたのが新車のスズキアルトでした。
アルトは当時軽自動車界の価格破壊を行った車で
当時としても破格に安い47万円の車でした。
アルトを買って貰って僕は幸せでした。
とにかく安心して坂道を登れるんですから。
この車でありとあらゆるところに出かけました。

この車に数年乗って
次に1400CCの三菱ミラージュに乗り換えていきます。
ミラージュの室内の広さには感動しました。
軽自動車じゃないですからね。
これで随分当直に行ったものです。

その僕の青春の一ページのアルトが
発売当時そのままの形で展示されていたのです。
懐かしかったです。
ただその解説で
「当時アルトは働く女性の社会進出に一役買った」
みたいな説明をしていたので驚きました。
そんな狙いの車だったのですね。
ともあれ僕にはきわめて懐かしい車を見ることが出来たのでした。

すっかり満足して会場をあとにすると
お昼を過ぎたばかりの時間帯のせいか
今から会場に入ろうとする人たちが
続々とゲートの向かっているのを見て
今年はすいているなんて嘘なんじゃないかと
思うくらいの人数に圧倒されました。
早く来て早く見る作戦で良かったです。

実は筆者は1972年にモーターショウに行っています。
今回は2009年ですからじつに37年前ですね。
計算によると小生は当時19歳でありまして
いわゆる浪人時代ですね。
浪人がこんなところに遊びに行っていて良いのかと言う疑問は当然ですが
その頃小生は病気療養中だったので比較的自由に過ごしていたのですね。

そのときに購入した当時の自動車ガイドブックは
今見ても(と言うより今だからこそ)貴重な資料です。
今回これに相当する今のガイドブックを会場で購入すれば
37年間の時を超えて車の進歩を目で見ることが出来るというわけです。
さらに37年後にまたこの本を買って
74年の歳月を車の変化に感じることが出来るというわけですね。
楽しみなことです。

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