六義園




2005年11月23日


六義園
柳沢吉保ゆかりの六義園に行ってきました。
小生は山手線の南半分はよく知らないのですが
北半分のことはほとんどわからないので
少しずつ経験値を上げていくつもりで都内各所を歩いています。
今回の六義園探訪もその一環というわけですね。
まずはほとんど降りたことの無かったJRは駒込駅に降り立ちます。
この駅の近くには聖学院という由緒正しい中学高校があります。
ミッション系ですね。

更に近くに旧古河邸もありますね。
こちらもいずれは伺いたいものですが
内部の見学には予約が必要らしくて
なかなか敷居が高いのであります。

それで今回は敷居の低い六義園に行くことにしたのでありました。
六義園はJR駒込駅で下車します。

東京電環の駅にしては渋い感じの改札を出て本郷通りに出ます。

少し歩くと六義園染井門があります。
はなはだ堂々とした門であります。

かっこいい門、ふつうこれが正門でしょ。

早くも六義園についたと思って喜んでいたら
ここからは入場できないと書いてあります。
門のそばの表示板には六義園の由来などが記載されています。
六義園に来たことを実感させてくれます。
これによりますと入場する門はもう少し先にあるようです。

表示板を後にして更に歩くと Bistro Olala と言うレストランがありました。

小さくてお洒落なレストラン、お腹空いたよぉ。

美味しそうなお店を見たら僕たちは急にお腹が空いてきまして
ちょうどお昼時でもありここで昼食をとっていくことにしました。
僕たちが入ったときは先客は二人だけでしたが
その後からは次々とお客さんが来て
たちまち広くはない店は一杯になってしまいました。
料理は美味しかったです。
もう少し迅速に料理が出てくると良かったです。

お腹がくちくなって僕たちはもう帰りたくなりましたが
まだ六義園に入っていないことを思い出して
入場口まで行ってみました。

最近初老のカップルの散歩者をよく見ますね。(自覚なし)

さすが日曜日の六義園は混んでいて
入場口にお客さんが次々と吸い込まれていきます。
入場料は300円でした。
皇居の東御苑は無料でしたからそれに比べると高いですが
比べるのが間違いですね。
入場者には小さな案内書きをくれます。
それによりますと六義園は柳沢吉保が築園したものだそうですが
明治に入って岩崎弥太郎の別邸になっていたのだそうです。
そうだったのか!
これで僕たちは岩崎弥太郎の本宅と別邸と
二つながら見学してしまったことになりますね。
いつの間にか経験値を上げた僕たちなのでした。

園に入ってすぐに大きな池が見えました。
どうやら六義園はこの池を中心に造園されているようです。

画面中心部の小屋には小舟が格納されています。

まずはこの池に近づいてみるとこれが流石に見応えがあります。
私邸の庭とはとうてい思えない広々とした池の風景であります。
池と言うよりは湖ですね。
池には島や趣のある岩が配してありまして
吉保はこれを朝夕愛でていたと思われます。

中央右の石は臥龍石と言うのだそうです。

古来より金持ちはきっと趣味人になりますね。
恒産あると恒心が出来て
挙げ句に趣味人になると言う現象はかなり興味深いです。
趣味人になるというのは人間と言う種の本性なんでしょうかね。

奥に進んで滝見の茶屋と言うところにいきました。
ここには水分石(みずわけいし)というのがあるそうです。
確かに一つに石に落ちた水が
三方に分かれて周りに流れているように見えます。
これを滝に見立てていたのでしょうか?
どこに滝が?という感じでした。
滝見などと言わなければ良いのにと思うばかりです。

木陰で水音も涼しい快適空間でした。

とは言えこの茶屋の周辺は人工とは思えない渓流に
とっても心安らぐ素晴らしいところでありました。

茶屋を抜けて更に奥に進みますと今にも森の中と言うところに出ます。

歩行者用に造成された歩道は周囲にとけ込むようにきれいな石畳でした。

整備された遊歩道を進んでいくと
まもなく再び池に面したところに出ます。
少し池にせり出して手すりを付けた岸があって
観光客が池の鮒や鴨と遊んでいます。
パンくずなどを投げると鮒や鴨が寄ってくるのです。
もしかしたら売店で鴨のえさを売っているのかと思うほど
みんなで代わる代わる餌をあげていました。

可愛いんですけどむやみに餌をあげていいんでしょうか。

この辺は入場してきたところとは
田鶴橋を挟んでちょうど反対側でありまして
ここからの眺めはそれは美しいものでした。

贅沢な造りであります。

ここから後ろを振り返りますと藤代峠と呼ばれる高台があります。
細い山道の雰囲気を楽しみながらこれに登ると
思いがけない絶景が広がります。

借景がビル街というのはいただけませんがここは東京ですので仕方のないことです。

さっきまでいたところが遙か下に感じられ
池や島が箱庭のようです。
回遊してみるとこの六義園は
池あり渓あり森あり峠ありの考え抜かれた築庭なのでありました。
実にどうも素晴らしい庭園であります。
入場料の300円は高くはありませんですね。
小生が間違っておりました。
済みませんでした!

六義園を出て本郷通りに戻りましたが
このまま歩けば名前の通り本郷に出るのか興味を持ったので
まっすぐ歩いてみることにしました。
いや地図見ればいいんですけど暇だったし。
歩いてみたかったんです。

ややしばらく歩いたら予想通り本郷に出ました。
正直言うと予想以上に遠くて僕の足はすっかり疲れてしまいました。
足が痛かったです。

本郷東大赤門。

東大の赤門を横目にそのまま歩いて地下鉄メトロ本郷3丁目駅に到着
疲れた体を地下鉄のいすに沈めたのでした。

今回は疲れました。
て言うか疲れやすくなってるのかも。
それでも僕にとって初めてだった六義園は
予想を遙かに超えた素晴らしい庭園でした。
僕にも庭園を愛でることが出来ることを
教えてくれた点でも僕にとっては素晴らしい庭園でありました。

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