富士山五合目


2011年8月19日-20日


富士山はご承知の通り標高3776メートルの日本一の霊峰です。
周囲の山に比べて飛び抜けた高さがあるため非常に広い範囲からその美しい姿が確認できます。
関東各地には富士見町という地名が散在しています。
ところで何故かはわかりませんが今は世を挙げて富士山ブームです。
富士登山はつらいけれども達成感のある一大イベントのようなのですね。
筆者の友人も数年前に息子の富士登山に触発されて「俺は富士山に登ってきた!」と
興奮気味に話していました。
50代半ばの挑戦としてはなかなかの快挙、と感心しました。
自分は今更山に登る体力気力はなくて休日には
ただひたすら町中を歩き回る達成することのない遊びに満足しているわけです。
ところで昨年テレビで見たところによりますと中国人観光客が観光バスで大挙して
富士山五合目に押しかけてお土産などを買い求めて再び観光バスで帰るという光景があるのだそうです。
彼らは五合目の雰囲気を楽しんで富士山に登ることなく下山するので
五合目の富士登山のための基地という位置づけは無視して一つの観光地として楽しんでいるのですね。
確かに五合目までは自動車で行けますのでちょっと興味のある遊びです。
しかしそのため大混雑だと聞いて行く気がなくなったのも事実です。
3月の東日本大震災に続く福島第一原発の事故で日本中から外国人が一掃されて
外国人旅行者もいなくなったことは記憶に新しい出来事でした。
外国人を相手にしていたお仕事の方々は大変だったんじゃないかと推測します。
そのせいで今年は富士山五合目は中国人旅行者がいなくなって
ずいぶんお土産の売り上げが落ちたと聞きました。
富士山五合目は去年よりもお客さんが減ったというのですね。
小生はそれなら車で五合目まで行ってみようかな、と思ったわけです。
昨年よりもお客さんが少ない今年ならば富士山五合目散策のみの遊びをしても
本来の登山者に迷惑をかけないですむんじゃないかと思ったわけです。
そういうわけで今回は車で行く富士山五合目というわけです。
前置き長いってば。

朝6時に我が愛車スカイライン250GTで家を出て環八を抜けて甲州街道から中央高速に乗ります。
そうしたら八王子でもう渋滞に捕まりました。
走っては止まり、止まっては走りの繰り返しで談合坂のサービスエリアに入る頃にはすっかり疲れてしまいました。
かねて用意のおにぎりと紅茶を朝食にしてしばしまったりと過ごします。
幸い談合坂サービスエリアで休んだ後は車の流れも良くなってすんなりスバルラインまでたどり着けました。
ところがスバルラインの入り口に不吉なことが書いてありました。
「本日は混雑のため富士山五合目駐車場は満車です。駐車できるまでに2時間ほどかかります。
スバルラインご利用の方はそのことをご承知ください。」
と言う趣旨のことが書いてあったんです。
あれれ、すいてるんじゃなかったのか?と思いましたが後の祭りです。
僕たちはここまで来てしまった以上五合目が少しくらい混雑していたからと言って
このまま帰る気にもならずダメ元で突撃することにしました。
また次の機会になんていって撤退したらもう二度と来ないいんじゃないかと思ったわけですね。
凄く込んでいたら五合目のロータリーだけ回って帰ってくればいいじゃないかっていうわけです。
意を決して坂道を上り始めると意外にもスバルラインは空いていて
前後に少し離れて一台ずつ車が見えるだけです。
時々自転車でスバルラインを登ってゆく人がいます。
この山道を登る自転車、凄いです。
登りはじめて一合目の表示を見ました。
さらに三合目の表示も見ました。
ところでスバルラインは途中から混雑の様相を見せてきて、
あと2キロのあたりまでくると道の脇に駐車場を散見するようになりました。
道路の脇を歩く人が大勢見られるようになりました。
どうやら五合目の駐車場が混雑してなかなか止められそうもないので
ここから歩いてしまおうという人たちのようです。
このあたりから車は全く動かなくなってしまいました。
それでものろのろと進んであと一キロと言うところまでくると交通整理の人が見えてきました。
どうやらその人は車を止めて五合目への入場制限をしている係の人のようです。
下山車の車の数に合わせて数台ずつ入山を許しているようです。
しばらく待ってやっと通過したら予想通りすんなりすぐに五合目に到着いたしました。
警備の人に誘導されて駐車場に入ると時間は11時40分でした。
残っていたおにぎりを楽しんでいよいよ富士山五合目に踏み出します。
駐車場から階段で五合目の広場に上ると県営五合目総合管理センターと言う建物が見ました。

登山者の管理とかしているのでしょうか。
管理センターのなかには無料の休憩所があってそこに電光で
その日の富士山五合目の放射線量の表示がしてありました。
それによるとこの日は0.085μシーベルト/時だそうです。
なおその下に日本国内の平均放射線量は0.092μシーベルト/時
世界の平均放射線量は0.18・μシーベルト/時とか書いてありました。
すいません、数字ははっきり覚えていません。
要するに富士山五合目は安全なのだそうです。

流石に富士山五合目ともなると霧が時々かかります。
つまりは雲の中にいると言うことですね。
五合目の広場には山小屋風のおみやげ屋さんが数件あります。




どのお店も趣向を凝らして集客に余念がありません。

ここでしか買えないお菓子などに人気が集まっているようです。
観光用の馬車が人を乗せて歩いています。
空気が薄いせいか馬たちも大変そうでした。
五合目から見る山頂はこんもりした台地のようにも見えますがここから山頂までが大変な道のりなのですね。
小生は遠慮しておきます。
五合目の一角に安全祈願の「富士山小御嶽神社」という神社を見ました。



ここで安全を祈願して自分たちの安全と登山する方々のご無事を祈ります。
展望台があったのでこれに登って富士山方面を見ます。


登山者の方々が黙々と歩き始めるのを見ました。
よく登る気がするなあ、と感心しきりです。

五合目をたっぷり堪能していよいよ帰路につきます。
五合目滞在時間は一時間ちょっとですから案外短時間でしたですね。
それでも車から降りて十分楽しみました。
帰路は談合坂まではすんなり走ることが出来ました。
談合坂サービスエリアを出たあたりから少しずつ混雑し始めてこの分だと
往路と同じ八王子付近で大渋滞に巻き込まれそうです。
それで一計を案じて圏央道に乗ることにしました。
圏央道で鶴ヶ島まで行ってそこから関越道に乗り換えて所沢に至るという計画ですね。
距離的には少し遠回りですが流れはこちらの方が良さそうです。
圏央道に入ったら車はすんなり流れるのですがものすごく眠いのです。
ちょっと怖いくらいでした。
狭山のサービスエリアで少し休んで生気を取り戻してひとごこちついてやっと関越に乗ることができました。
三芳のサービスエリアには不思議なETC専用出口があります。
出口だけなんです。
この三芳で降りると少し迷って川越街道に出られます。
この後川越街道を南下して無事我が家に帰り着いたのでした。
眠かったです。