小田原



2008年11月24日


小田原
連休の二日目に前から気になっていた
小田原の町に行ってみました。
小田原は蒲鉾で有名ですよね。
アクセスは新宿駅から
急行で小田急線で1時間半ほどで
新宿始発の電車ですので
運が良ければ座って行けるわけです。
小田原まで立ったままで行くのはつらいですから
是非座席を確保したいところですね。

小田急線は下北沢とか経堂とか狛江とか
好きな町が沢山ある線ですので
途中で何度も降りたくなりますがじっと我慢します。
今回は小田原散策が目的の旅でありますので
豪徳寺とか千歳船橋とか祖師ヶ谷大蔵とか
寄って行くわけにはいかないんです。
登戸とか向ヶ丘遊園とか生田にも降りません。
小田原一直線です。
相模大野とか厚木とか秦野とか・・・
おりないと思います。
僕は小田原に行くんです。

小田原駅の到着して
まずその斬新な駅舎に驚きます。

現代的と言うより未来的なデザインの駅の構造にびっくりです。
この駅に小田急線、JR、新幹線、
箱根登山鉄道 、伊豆箱根鉄道 が発着する
のですから大したものです。
県庁所在地かと思うくらいです。
ちなみに神奈川には
もう少し大きい都市がいくつかあって
その中の一番大きい横浜市が
県庁所在地なんですね。
神奈川県恐るべしですね。

駅を出て街に出て歩き始めることにしましたが
なんだかお腹が空いてきたので
時計を見たら11時半近くでした。

整備された駅周辺街路。歩道が広くて歩きやすいです。

「腹が減っては散歩は出来ない」と
昔の人も言ってますのでお昼を食べることにしました。
(きっと誰かそう言っていたはずです)
手元のガイドブックによると
和食の「だるま料理店」が有名なようです。
寿司、天ぷらが食べられる明治26年創業の老舗です。
駅から歩いて10分くらいですからね。
ちょうど良いです。
そこでお昼を食べることにして
ゆっくりと町を歩き始めました。

だるま料理店に到着して
僕たちはお店の構えに圧倒されました。

流石老舗の店構えです。
建物は唐破風入母屋造りと言うのだそうで
とにかくすごい存在感であります。
登録有形文化財(文科省)なのだそうです。
すごいわけです。
重厚な入り口の
右側の植え込みにはだるまさんの像が立っていて
左側の植え込みにはおかめさんの像が立っています。

僕たちはこのお店の一階食堂で
梅定食刺身天ぷらと鯵寿司を食しました。
もちろん美味しかったです。
だって登録有形文化財の中で食べたんですよ。

お昼を食べて店を出た頃はちょうど12時でした。
お腹が満足したのであとはゆっくりと町を散策出来ます。
まずはお城の方を目指して歩きます。
すこし歩くとお城のお濠が見えてきました。
石垣があってお濠があるのを見るとなんだか
皇居前広場にいるような気分になります。

お濠には赤い橋が架かっていて
橋の柱に「学橋(まなびばし)」と書いてありました。

この橋の向こうがお城です。
家族連れがお堀をのぞき込んでいるので
そばに行って覗いてみると
お濠の鯉に餌をやっているようなんですね。
そこにユリカモメとおぼしき鳥が集まってきて
餌の争奪戦を繰り広げています。
そういえば小田原は海がすぐそばなんですね。
カモメくらいいますよね。

橋を渡ると二の丸広場に出ます。
休日でもあり観光客に混じって
多くの市民がくつろいでいる様子です。
家族連れやカップルが大勢遊んでいます。
広場の一角にひときわ目を惹く
建物があったので近づいてみると
小田原城歴史見聞館と書いてあります。

この建物は昔小学校の講堂として使われていたそうです。
時代がかった建物で面白そうなので入ってゆくと
天守閣見聞館共通券を売っていましたのでこれを購入、
まずはここで北条氏の歴史を勉強してゆくことにしました。

小田原城歴史見聞館は
戦国時代や江戸時代の小田原城の歴史を
模型や映像でわかりやすく説明している施設なんですね。
すごく勉強になりました、大体忘れましたけど。

歴史のお勉強をして賢くなった僕たちは
いよいよこれから小田原城本丸に向かいます。
常磐木門をくぐると本丸跡に出ます。
ここも広場になっていて本丸は残っていませんが
再建された天守閣が堂々とそびえ立っています。

やっぱり天守閣があると盛り上がりますよね。

この広場になぜか「象舎」があって
そこにぞうさんがいたのです。
柵には「象に水をかけられることがありますので
注意して下さい」と書いてありましたが
実際に水をかけられている人たちがいました。
服が水に濡れて大変そうでしたが
その少し後から雨が降り始めましたので大丈夫ですね。

またこの広場の一角には
記念撮影のための甲冑一式を貸し出してくれるところがあって
甲冑をまとった写真を撮っている人が見られました。

絵はイメージです。記事とは無関係です。
なかなかの人気のようで
次々と甲冑屋さんにお客さんが入っていくのでした。

天守閣に入るための階段を上ると
近くの林の向こうからなにやら汽笛のような音が聞こえてきます。
音の方角を見下ろしてみると
そこには小さな蒸気機関車が走っていました。
そこには小さな遊園地があるのでした。
家族連れが多く来ているのも分かる気がします。

小田原城の天守閣は
元禄年間の関東大震災で全壊したのだそうですが
昭和35年に外観を復元し
内部は小田原の歴史や武家文化の展示をしています。
これが予想以上に盛りだくさんでありまして
全てを丁寧に見ていくと相当な時間を要します。
戦国時代から江戸時代にわたる小田原の文化が
うかがえるようになっているんですね。
すごく勉強になりました、大体忘れましたけど。

ういろうの展示が印象に残っています。
ういろうは外郎家の秘伝でもともと薬だったんだそうですね。
そのあとお菓子も作るようになったのだそうです。
ういろうってお菓子とお薬とあるんですね。
不勉強で知りませんでした。
知らないことが多いと知る喜びがあるから良いですよね。

天守閣から見るとすぐそばに海があるのがわかります。

天守閣から見た小田原駅。未来的です。
最上階にお土産の売店があって
いろいろなお土産を売っていました。
おもちゃとか寄せ木細工とかボールペンとかいろいろですね。
お金を出すほどは欲しくないんですね。

天守閣制覇の跡は本丸お休み処で
ふたたびお土産を物色します。
やはりここは小田原ですから
蒲鉾とか小田原提灯とか欲しいですよね。
結局今ひとつ食指が動かなくて
帰りの駅でお土産は考えることにしました。

この跡僕たちは坂を下りて
報徳二宮神社に向かいました。

二宮金次郎は神になった。
報徳二宮神社はあの有名な
二宮金次郎(正しくは金治郎)を祭った神社ですね。
因みに尊徳(たかのり)は諱なのだそうです。
親でもないのにこの名前で呼んでは失礼に当たります。

二宮金次郎と言えば全国の小学校に
その像があったのは有名ですね。

懐かしい二宮金次郎像。わしらの頃もよく薪を背負って小学校に行ったものぢゃ。(嘘)
薪を背負って歩きながら本を読んで勉強している姿が
勤勉の象徴として讃えられたというわけですね。
これが全国の小学校に建てられた当時は
時代背景も関連していたようです。
今は小学校にもあまり見られなくなりましたですね。
報徳二宮神社を参拝して厳かな気持ちになった僕たちは
ここまで歩き続けておまけに
先ほどからの雨で少し疲れていました。
神社の関連の報徳会館に
喫茶店があるのを見つけてここで一休みしていくことにしました。
これがびっくりするほど上品な喫茶店でありまして
それもそのはず報徳会館は結婚式場にもなっているんですね。
喫茶店の名は「カフェ ジンジャー」、
Cafe Gingerって書いてありましたが
これ「珈琲 神社」でしょ、やっぱし。

美味しい珈琲を楽しんで元気を取り戻した僕たちは
雨の中もう一足のばして小田原文学館に向かうことにしました。
小田原文学館はもと田中光顕伯爵の別邸だったそうですが
大正昭和にかけて小田原に住んだ
多くの文学者を記念して
その資料を集めたものなんですね。
  
小田原文学館の玄関と門柱。建物の中は撮影禁止です。
谷崎潤一郎、坂口安吾などの有名な作家の
自筆原稿などが見られる文学ファン垂涎の資料館ですね。
庭園も見応えありそうでしたが雨のため今回は割愛です。

国道1号線にそって駅に向かいます。
途中ういろう博物館というお城のようなお菓子屋さんを見ました。

さっき天守閣で展示を見たういろう屋さんですね。

このあと御堀端通りにすすんで
さっきみた学び橋を横目に見ながら一路駅に向かいます。

駅についてお土産を物色しましたがやっぱり欲しい物はなくて
今回はお土産はもとめないで帰ることにしました。
悪い観光客なのでした。
小田原市さんごめんなさい。

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