神宮外苑




2006年06月08日


神宮外苑
明治神宮外苑に聖徳記念絵画館という建物があります。
国会議事堂に似た厳かな雰囲気の建物で
いささか近寄りがたい雰囲気であります。
あの建物には何が入っているのか
何を目的とした建物なのか以前から興味がありました。
それで今回初めてこの建物を訪ねて見学してみようと思い立ちました。
何も知らずにこの年になってしまった小生が知識を広げるには
こうして一つ一つ見聞を広げるしかないですね。
目指すは無駄に博学な老人であります。

それでまずはネットで聖徳記念絵画館を調べてみました。
そうしたらこの施設は
明治天皇と昭憲皇太后(明治天皇の皇后)の御聖徳を
長く後世に伝えるために建設されたものだそうです。
なるほど。

まず最初に聖徳記念絵画館前の
銀杏並木を見ながら絵画館に向かいます。
この銀杏並木は壮観で
幅の広い道路の両脇に落葉高木の銀杏が並ぶ様は大変な迫力です。

大迫力銀杏並木

おまけにこの並木道は
遠くに行くほど低い木を植えた遠近法を利用した並木だという話です。
だから絵画館が実際以上に遠くに見えるのだそうです。
少しあざとい感じがします。
それにしても見事な銀杏並木でありますので
さぞ落葉の時期は見事なことでありましょう。
秋にこの道路をもう一度見たいものです。
道路は日曜日のせいか通行禁止になっていましたが
近くの駐車場に入る車がどんどん入ってきて油断できません。
駐車場を過ぎると車はなくなりますが
ローラースケートをはいたホッケーのような遊びをしている集団が居て
危なくて道路に出られません。
結局歩行者は歩道を歩くしかないようです。
どんな権利で特定の人たちが
道路を占有して遊んでいるのか不思議な感じがしましたですね。

歩道に面してセランと言うお洒落なレストランを見ました。

ロケにも使われそうなレストラン「セレン」

なんだかトレンディドラマに出てきそうな素敵なたたずまいのお店です。
考えてみればここは都内の一等地で
すぐそばには東宮御所があるような土地柄ですから
ドラマに出てきそうなお店があるのは当然のことであります。
難を言えば店内は人でいっぱい、大混雑でありました。
小生も入ってみたいくせに混んでると不満なのは自分勝手ですね。
もちろんそんな混んでいる店には入りません。

さらに進むと銀杏並木は終わって道は二手に分かれます。

銀杏並木が終わったところ、絵画館遠景

左方向に見える神宮球場の勇姿に誘われてそちらに進みます。
神宮球場ではヤクルト対オリックスの
セパ交流戦が行われていて盛り上がっているようでした。

ヤクルトのホームグラウンド、神宮球場

道の右側に軟式野球場があってその名も日の丸球場と言います。
グラウンドでは草野球のチームが熱戦を繰り広げています。
少し観戦しましたがなかなか本格的なゲームでこちらでも十分楽しめそうです。

軟式野球場バックネット裏、S席
草野球でもみていると十分楽しめます。
野球は本当に良くできたスポーツであります。

軟式野球場の一画にはバッティングセンターもありました。

もうこの辺は野球一色であります。

軟式野球場を後にしていよいよ絵画館の前の広い道路のような広場に出ます。

やっと絵画館のすぐ前まで来ました。
ここでも大勢の人がキャッチボールをしていました。
ボールを避けるようにして絵画館に近づきます。
近づくと絵画館の前には小さな池がありました。
池の近くの手すりの水たまりでは雀が水浴びをしておりました。
僕たちがすぐそばにいても逃げる気配がありません。
思わず写真を一枚撮りました。

雀の水浴びは可愛かったです。
いよいよ絵画館を前にしてその大きさに圧倒されます。
さすが明治天皇の記念館とも言える建物です。
入り口付近に中年の女性が二人こちらを向いて立っています。
僕たちが階段を上って入り口に近づくといつの間にか
二人は中に入っていて女性の一人は切符売り場に座っていました。
あんまり客が少ないので手持ち無沙汰だったようです。

二人分の入場料千円を払って(家人が)中に入ります。
入った部屋の天井の高さに驚きます。
いやはや高いの高くないのってあなた。
中央ドーム頂点の高さは地上約32メートルだそうですから高いわけです。
ちなみに両翼は112メートルに及ぶそうです。

建物に入って右側に日本画のエリアがあります。
縦3メートル横2.7メートルの巨大な絵が40枚展示されて圧巻です。
左側には洋画のエリアがあります。
こちらにも同様の大きさの絵が同じく40枚並んでいます。
絵の内容は大政奉還や西南の役の絵、日清戦争の絵など
明治時代の主な出来事です。
明治礼賛の強いメッセージ性が感じられる点が一般の絵画展と違う点ですね。
一回りして80枚の絵を見終わる頃にはお腹いっぱいになってしまいました。
小生はメッセージの詰まった絵や音楽は苦手です。

絵画館を辞して今度は信濃町方面に向かいます。
神宮外苑を離れる頃になって案内図を見つけました。
歩いてきた道筋を復習するように地図をみています。

このような案内図は各所に立てておいてほしいものです。

外苑を抜けるとすぐに信濃町の駅がありました。
信濃町の駅はずいぶん大きな駅に見えました。

JRの駅としては巨大な駅ですね。
駅の中には入りませんでしたが
きっといくつもの商店が入っているものと思われます。
あの大きな建物の中には何が入っているのか
今度機会を見て見に行こうと思いましたですね。

信濃町の駅の道の反対側に慶応病院がありました。
大きなビルの上辺片隅に小さく2本のペン先を斜めに交差した
慶応大学のマークが付いています。

超名門病院、慶応大学病院

慶応大学病院は僕が勝手に思いこんでいたイメージとは違って
建物の老朽化が目立っていました。
歴史がついているというのでしょうね。
僕が行った日は日曜日で休診でしたが
平日はきっと患者さんでごった返しているものと思われます。
でも日曜日のその日は見舞客が
ちらほらと歩いているだけで院内は閑散としていました。
病院は静かなのはいいことですね。

慶応病院を後にして北に向かいます。
少し歩くと地下鉄丸ノ内線四谷三丁目の駅に出ます。
僕たちは疲れてしまったので
ここから池袋に向かって東上線に乗り換えることにしました。
都内の人はご存じと思いますがこれは非常識なルートです。
丸ノ内線を使った非常に遠回りな道筋なのですね。
でもこのルートなら乗り換えが一回で済むので
時間はあるけど歩くのが嫌だった僕たちには
ちょうど良いコースだった訳なのですね。
電車に乗ってから霞ヶ関や東京を通る
あからさまな遠回りにさすがの僕たちも少々の違和感を感じながら
結局座席でうとうと気持ちよく池袋に向かったのでありました。

夕方には帰朝(朝霞の朝ね)して午後からの都内散歩の割には
十分な見聞を積んだのでありました。

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