ホキ美術館



2011年01月10日


ホキ美術館
昨年の暮れにぶらぶら美術博物館という番組で
千葉県の土気にあるホキ美術館という美術館の紹介をしていました。
番組によるとここは写実画専門の美術館で
現在(5月22日まで)開館記念特別展をやっているそうです。
番組ではリアリズムを追求した絵を何点か紹介していましたが
そのどれもが我が目を疑う写実ぶりです。
とっても面白そうです。
やっぱり見に行かなくちゃ、ですよね。

それで連休2日目の1月10日に行ってみることにしたのです。
調べてみると土気に行くには
武蔵野線で朝9時9分北朝霞で乗車して
新浦安で京葉線に乗り換えるコースが
一番乗り換えが少ない行き方です。

新浦安駅で乗り換えの時刻表を見ています。
一回乗り換えで土気まで行けちゃうんですからすごいです。


やってきました、JR京葉線快速・上総一ノ宮行。これに乗って土気まで43分です。


土気には11時2分に到着して駅前でバスに乗ります。
土気は千葉の方からは結構内陸でして
あと20キロ東に進むと房総半島を突き抜けて海に落ちちゃいます。
イメージ的には東金の手前という感じですね。
(東金にはまだ行ったこと無いけど)

 
美術館目指して飛び乗ったバスは最初は空いていましたが発車時刻までにごらんのような混雑になりました。
具体的には座席が三分の一くらい埋まった感じです。そのほぼ全員が美術館前で降りました。

休日のせいもあってか乗車客のほとんどが美術館に行く客のようで
バスの運転手さんが親切に
「このバスは美術館に行きますよ」って乗車する客ごとに教えていました。
さらに運転手さんはバス停は4番目で降りるとか
帰りのバス停は少し場所がずれているとか
バスの終点はショッピングセンターであるとか教えてくれました。
歩くと20分くらいだから元気な人は帰りは歩いてもよい、
なんてバス会社の人とは思えない発言まで飛び出して
大変好感が持てるのでした。

ところでバスが美術館そばまで来ると
駐車場に入る車が渋滞していました。
僕たちは電車、バスと乗り継いでこの美術館まで来ましたが
そういうコースは少数派でみんな車でここに来るらしいのですね。
駐車場はすでに満車で近くに臨時第二駐車場が開設されていました。
すいてる美術館をゆっくり鑑賞するという僕たちの目論見は外れてしまいましたが
それだけホットな美術館に来ているのだと言うことだと思いました。
後で聞いたら「ミューズの微笑み ときめき美術館」という番組でも
取り上げられたらしいですね。
何回もテレビが取材したわけですから混雑するわけですね。

コンクリートの打ちっ放しの壁も美しいホキ美術館の看板。

ところで僕たちは美術館に到着したら11時半くらいですので
まずはレストランで腹ごしらえをしようと思っていたのですが
美術館のレストランは列が出来ていました。
この混雑ではすぐにランチを食べるのはなかなか難しいようです。
近所にめぼしい食堂はないようですし
ここで昼食難民になるのはちょっとつらいです。
こんなことならおにぎりでも持ってくるのだったと後悔しましたですね。
一食くらい食べなくとも大丈夫ですけど
ここの食事を結構楽しみにしていた僕はかなり残念です。

ホキ美術館入口。内部は大混雑でした。入ってすぐ右にレストラン、左に進むと美術館です。

そこで一計を案じて
とりあえずレストランの予約だけしておくことにしました。
そうしたらこれが正解でして
「12時20分にまた来てください」という予約を
取り付けることができました。
これで心おきなく美術館を楽しめるというものです。

入ってすぐのところでもう凄い写実画に圧倒されます。
そこにある絵は圧倒的な存在感でして写真よりも写実的な感じです。
手を伸ばせばそこにある静物や人間に触れそうです。

この絵じゃ伝わらないけど本当に凄い写実なんだってば。

このようなすばらしい写実画をたくさん見せてもらうと
これらが写実画であるがために
写真との違いが見えてくるように感じましたです。

美術館は1階を入場口にして
細長い建物の内側の壁に沿うようにして
回廊型のギャラリーが伸びています。
1階を見終わると地下1階に誘導されて
その後は地下2階に続きます。
ですからこの建物は外から見ると大変低い建物です。

細長くて地下に伸びる建物なんですね。

展示の7割方を見たところで
昼食の時間が来ましたので一度レストランに戻ります。
昼食はコースが一種類でメインのパスタが4種の中から選べます。
前菜も主菜もデザートもパンも大変おいしくいただきました。
すっかり幸せになって美術館に戻ります。
ここはチケットを持っていれば出入りが自由なのはうれしいです。

それにしても写実を極めた絵画のすばらしさを
今更ながら堪能いたしました。
印象派やポスト印象派もすばらしいと思いますが
写実の絵の迫力はまた別物ですね。
写実絵画の文化を是非守ってほしいものだと思います。

美術展を見終わってミュージアムショップでポストカードを買いました。
レジの近くに置いてあった今回の特別展の図譜が
あんまり魅力的だったのでこれも買いました。
これさえあればいつでも今回見た写実画に会えるじゃないですか。
また本棚の肥やしになりそうですけど。
家でこの本を開いて見る自分を想像して
やっぱり欲しくなったわけですね。

もぎりのところに館長さんがうれしそうに立っていました。
館長さんの美術に対する思いが
多くの人の共感を得ていることを実感していらっしゃんだろうなあと
僭越な感慨を抱いてしまいました。

帰りのバスは時間が合わなかったので
土気の駅まで歩いてみることにしました。

冷たい風が吹きすさぶ土気の街。

駅までの道は想像以上に寒かったです。
マフラーを巻いて帽子を目深にかぶって
マスクをして防寒しましたが耳がむき出しでした。
(耳だけお経がかいてなかったんですね。)
寒さで耳がちぎれそうでした。
土気の駅に着いたときはほっとしましたですね。

帰りは蘇我まで出て新木場から有楽町線に乗ることにしました。
幸い有楽町線では座れましたので
うとうとと午睡を楽しみながらの帰路になりました。
全く電車に乗るとすぐ寝ちゃうのはどうしてなんでしょうかね。
そういうわけで夕方には
我が家のリビングでお茶を飲んでいたのでありました。
暖かいのは幸せなことなのであります。

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