高尾山



2009年08月16日


高尾山
筆者は小学校の時に遠足で
東京都下の高尾山に遠足に行った記憶があります。
当時の記憶はあまりにも曖昧ですが
胸のポケットからのぞいていた
キャラメルの箱に猿が飛びかかってきた
ことだけをはっきり憶えています。
山道のあちこちに猿がいたように思います。

そういうトラウマを抱えている筆者ですが
他のことを何も憶えていないので
一度高尾山に登ってみることにしました。
胸のキャラメルさえ気をつければ大丈夫です。

いつものように家を出たのは早いとは言えない午前10時半でした。
高尾山に行くのには京王線の高尾山口駅で下車します。
今回は副都心線の新宿三丁目駅で降りて
京王線新宿駅から高尾山口駅に向かいました。

京王線高尾山口駅 ちょっと不思議な配色の駅でした。
高尾山口駅に着いたときはお昼を回っていましたので
駅にほど近いところでおそばを食べました。
「割烹橋本屋」さんは
かなりの高級店の佇まいのお店で
店頭の値段表の会席料理のお値段は目が飛び出るほどでしたが
そのほかのランチのメニューはそうでもなくて
お昼を頂くのにも納得のお値段でした。
天ぷらそば、美味しかったです。

とっても上品で美味しい「割烹橋本屋」さん。
美味しいおそばを食べて大満足の僕たちですが
高尾山登山はこれからが本番です。
高尾山は東京に近くて自然の豊かな登りやすい山で
世界一の登山者数を誇る山なのだそうです。
ケーブルカーもあるし
僕でも頑張れば登れそうに思えるところがにくいですよね。

少し歩いたところでケーブルカーの「清滝駅」に到着します。

堂々とした駅舎の清滝駅。
駅舎にはなぜか「清滝駅」ではなくて「高尾山」と書いてあります。
この駅舎にはエコーリフトの「山麓駅」も同居していて
こちらからはリフトに乗ることもできます。
僕たちはケーブルカーを選びます。

ケーブルカーは乗ってみると思いのほか急傾斜でありまして
迫力十分です。

出発したばかりの清滝駅を見下ろします。
僕はちょうど車両の最後尾に乗ったので
去りゆく線路を楽しむことができました。
それが中間地点で下りの車両とすれ違ったあたりから
一段と急勾配になりまして迫力が怖さに変わります。

このあたりはすごく急勾配です。
なんだか遊園地のアトラクションに乗ったみたいです。
ケーブルカーには名前がついていて
僕たちが乗ったのは「AOBA」という名前でした。

可愛くて楽しくて怖いケーブルカー。また乗りたいくらいです。
ケーブルカーを登り切るといよいよ高尾山駅です。
高尾山駅も山小屋風の雰囲気をたたえるおしゃれな感じの駅です。

ケーブルカーを降りてほっと一息、これからどうしようかな。
高尾山駅に到着してあたりの風景を見ると
既に山頂にいるような眺望です。

思いがけないスケールの大きな素晴らしい眺望です。
もうかなり高いところに到達しているわけですね。
ここから山頂まで登るのには一時間近くかかるという話ですので
ここでもう帰ろうかとも思いましたですね。
もう疲れたし。

でもせっかくここまで来たのですから
もう少しだけ登ってみることにしました。
途中薬王院というお寺があるそうですから
とりあえずそこまでということで。
登りはじめてすぐのところにさる園があるのを見つけました。
今は昔と違って猿を隔離してあるようです。
これならキャラメル持ってても大丈夫ですね。

薬王院までは道路が舗装されていて
自動車が走れるようになっていました。
その分歩きやすいです。
途中でなだらかな坂が続く女坂と
急な階段を一気に上る男坂に道が分かれます。
よくある形式ですね。
女坂を登り切ったところに
仏舎利塔に至る道がありましたがここは先を急ぎます。

道筋には所々御茶屋さんがあって
休憩したりトイレを借りたりできます。
整備が行き届いて助かります。

薬王院はさすがに大きなお寺でした。
山門をくぐると大天狗小天狗の像があります。

右が大天狗、左が小天狗ですね。
またこのほかにもお寺のあちこちに天狗の像があって
鼻の高い大天狗と嘴を持つ小天狗があるようです。
どちらも背中に翼を持っています。


高尾山は元々薬王院の寺域なのですね。
こちらは真言宗智山派なのだそうで
奇しくも小生の菩提寺と同じなのでありました。
厳かな気持ちになって参拝の後
その先にある奥の院に進みます。
奥の院を抜けると道は登山道になって
きつい石段が続きます。
ここまで来てしまったら山頂に行くしかないですね。
どう見てももうすぐなんですから。
(実はまだ半分くらい)

先が見えてきた感じがして
つい欲が出て山頂を目指したわけですね。
それが案外きつくて階段に次ぐ階段で
一部下りの部分もあってそれが又腹立たしいわけですね。
やっとの思いで山頂に着いたときにはもう息も絶え絶えの有様でした。
山頂の一角には東京都の高尾ビジターセンターがあって
山の動植物の展示をしています。

東京都高尾ビジターセンター。
ほかに御茶屋さんや展望台があるわけですね。
ここからの眺望はさすが山頂ならではの迫力がありましたですね。

山頂からの眺望。好天だと富士山が見えるそうです。
やっぱりさっき見たのとはスケールが違います。
(そ、そうかな)

山頂は僕たちのような登山者が大勢いてかなりの賑わいです。
お茶屋さん兼売店も大混雑です。

皆さんここでとろろそば食べたり氷食べたりします。
僕は家人が持参した水筒で何度も水分補給をしましたが
若者たちが
「欲しくなるようなさっぱりした飲み物は皆売り切れだ」と嘆いていました。
さもありなん。

ひとしきり山頂を堪能して後は下りです。
どんどん下っていくと男坂と女坂に分かれます。
さっきパスした仏舎利塔が気になります。
より込んで見ていくことにして塔のある丘に登ります。
丘の上には白亜のそれは見事な仏舎利塔がありました。
ただ登山途中にもかかわらず小さな丘に登って降りなくてはならないので
ここまで来る人はほとんどいないようでした。

いつも思うんですけど、仏舎利塔ってほんとに仏舎利入っているんでしょうか。
仏舎利塔のある場所の一角には
お釈迦様の一生を石に彫った見事な碑がありました。

左から生誕、降魔成道、初転法輪、涅槃ですね。
仏舎利塔を後にして男坂を下るともうすぐにケーブルカーの高尾山駅です。
駅併設のレストランでは高尾山ビアマウントというのをやっているのですね。
2時間制の食べ放題飲み放題らしくて
広場には順番待ちの人たちがいるようなんですね。
大勢の人たちがたむろしていました。
その人混みをかき分けて再びケーブルカーに乗ると
あっという間に下界の清滝駅です。
ケーブルカーは最近新型に入れ替えたのだそうですけど
座席は非常に狭くて向かいの人と膝がぶつかりそうなくらいです。
設計者はよほど小さな人なのでしょうか。
おもちゃじゃないんだからもう少し乗る人にことを考えて欲しいものです。

ケーブルカーは二台あって
帰りの僕たちが乗ったのは「MOMIJI」という名前のケーブルカーでした。
「青葉」と「紅葉」とは高尾山にふさわしい名前のケーブルカーでありますね。

帰りの京王線車中は眠かったです。
眠るたびに体が傾いて
隣の女性客に何度も寄りかかりながら新宿駅に到達しました。

京王線の新宿駅から副都心線の新宿三丁目駅までは遠いです。
7〜8分歩いて副都心線に乗り継いだ頃には目が覚めましたですね。
このルートは新宿での乗り継ぎがネックですね。
それでも夕方6時半には自宅でお茶を飲んでいたのでした。
今回も又充実した夏休みの一日を過ごしたのでありました。

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