城ヶ島



2009年11月23日


城ヶ島
三浦半島の先端に城ヶ島という島があります。
この半島は横浜横須賀の奥にあるような半島ですが
意外に行きにくくてそれは電車が途中で途切れてしまうからなんですね。
今回はこの島に行ってみることにしました。
三浦半島のなかほどの三崎口駅まで鉄路を延ばす京浜急行は
その先の交通を担う京急バスの乗車券も含めて
「三浦半島1DAYきっぷ」を発売しています。
これさえ買えば三浦半島ではバスも電車も乗り降り自由です。

いつ見ても怪しい感じの京急品川駅。こういうの好きですけどね。
品川駅から電車に揺られて1時間、
ようやく三崎口駅に到着しました。
ここからはバスで行くことになります。
三崎口駅は意外にあれな駅で
バス停には人影がありませんでした。

思ったより小さい三崎口駅。
バスは1時間に二本くらいですが
不思議なことにバスの発車時刻になると
乗車客がわらわらと涌いて出て
あっという間に長蛇の列になってしまいました。
バスに乗ってもう一度30分ほど走ると
海が見えるところに出ます。
途中三崎港を通過しました。
繁華な感じの街と港です。
ここを通過してバスは城ヶ島大橋を渡ります。

ついにバスは城ヶ島に進んで島の南西部のバスの終着点に至ります。
バスの終点は観光客の駐車場も兼ねているらしくて
広々としています。
奥の方に大量のオートバイが駐車していました。
いわゆる中型と大型の自動二輪車でツーリングの連中ですね。

建物の向こうにもっとどっさりバイクが止めてあります。

駐車場に降り立った僕たちはまだお昼を食べていないので
すぐそばにあった飲食店「しぶき亭」でお昼を食べることにしました。

お昼時は大繁盛でした。二階は座敷席らしいです。
三浦半島に来たんだからやっぱりマグロでしょう、と言うことで
定番のマグロ刺身定食を頂きました。

大好きな白いご飯とマグロの刺身とお味噌汁と・・・なんだっけ。
お腹が一杯になってひと心地ついたのでいよいよ海を見に行くことにします。
この島の南西の海岸は特殊な海岸になっておりまして
非常に珍しい洗濯板状の岩を見ることが出来ます。

この海岸は圧巻です。何でこうなってるかは知らないけど。
岩場から戻って別の海岸に向かうと
思いがけず賑やかな商店街が有りました。

土産物のお店がいっぱいです。ここがこの島の中心地とお見受けしました。
商店街の途中に灯台への入り口がありましたので
その階段を上ってみました。
灯台は思ったよりも高台にありまして
小生達はすっかり疲れてしまいました。

あの灯台の向こうは全部海です。その向こうはアメリカですね。
この灯台は明治三年以来この地にあって海を照らしていたそうですが
大正12年の関東大震災で一度倒壊して大正15年に再建されたのだそうです。
現在は周辺も整備されてきれいな公園になっていました。
灯台には登れません。

灯台の丘を降りて道に戻ると京急ホテルへの道案内の看板がありました。
南側の海岸の岩場近くまで降りて西に歩くと有りました京急ホテル。

城ヶ島の西端に立つ白亜のホテル。
ここは海がよく見えるロケーションが自慢ですね。
観光バスで来たと思われるおじさん、おばさん達が
日帰り入浴サービスを楽しんでいました。

ホテルからさっきの岩場に戻ると遙か彼方に「馬の背洞門」と呼ばれる奇景が見えました。
波が岩を洗って出来た形なのでしょうが名前がつくだけのことはありますね。
不思議な形です。

自慢のカメラの望遠機能。アメリカ大陸も見えるし、いやだから違うって
ここまででもう疲れてしまったのでもうバス乗り場まで帰ることにしました。
「島」というのはある意味「山」ですので起伏が激しいのですね。
高低差があるのは脚力がない小生にはつらいです。
こんなことでは将来の旅行が心配です。
又歩いて足を鍛えなくてはいけませんですね。

バス乗り場について時刻表を見ていたらさっき見た沢山のバイクが
一斉に爆音をとどろかせて出て行くところでした。
随分大きな団体だったみたいです。
周囲に迷惑をまき散らすような不良な団体ではなかったようですが
あのバイクの爆音だけでも十分迷惑です。
いや、そのうるさいこと、うるさいこと。

次のバスの時刻までしばらく時間がありそうでしたので
商店街見学を兼ねてバス停から延びる道を少し歩いてみることにしました。
そうしたらこの道は50メートルほどのシャッター街でありまして数軒をのぞいて
ほとんどの店は閉まっていました。

戻るのも気が進まないのでそのまま次のバス停まで歩くことにしました。
しばらく待ってバスに乗るとバスの椅子が楽で生き返るようです。
このまま三崎口まで座っていきたいと思いましたが
来るときに見た三崎港が気になって三崎港で途中下車して
三浦半島最南端の港町の香りを吸い込んでいくことにしました。

三崎港には漁船、釣り船、遊覧船、城ヶ島への渡し船などのいくつもの船が停泊していました。

ほかに波止場に面して「うらり」と名付けられた大きな建物があって
催し物が出来るようになっているようです。

巨大催し物会場「うらり」。
建物の半分は海産物の市場になっていてこの中は大変な賑わいでした。
マグロの店の店頭にマグロかぶとが展示してありまして
もとのマグロの大きさが想像できるようになっています。

おいしそうなマグロ頭部展示中。
しかしこの街でマグロを買っても電車で帰る僕たちは
遠路はるばる持ち帰ることも出来ませんので
お買い物はあきらめて再び街に出たのでありました。
道の向かい側には趣向を凝らした風情の美味しそうな料理屋さんがあります。
豪華な店構えの料理屋さんが存在できるのは港町の実力ですね。
そうしたお店に挟まるようにして一時代前の懐かしい感じの
コーヒー店を見かけたのでここでのどを潤して帰りのバスに乗ることにしました。
一時代前の懐かしい感じのママが美味しいコーヒーを淹れてくれました。

これから僕たちはバスに乗ります。
予想に反して座席を確保できた僕たちはバスの振動も心地よく
うとうととしながら三崎口までの小旅行を楽しみました。
って、楽しめたはずなのですが島歩きは山歩きなのですっかり疲れて
ただただバスの座席の心地よさにうとうとした30分を過ごしたのみなのでした。
その心地よさは三崎口の駅についてもバスから降りるのを躊躇してしまうほどなのでした。
三崎口から品川に行く電車でも運良く座れましたので品川までの1時間も
再びの夢見心地なのでした。
これじゃあ寝に行ったみたいです。
さすがに品川から乗った山手線は混んでいて座れませんでした。
いいんです、そろそろ目を覚まさなくちゃって思っていたんですから。
新宿で座れたんですがさすがにもう眠れませんでしたね。
池袋を乗り過ごさないように緊張していたんですね。
そういうわけで甚だよれよれの帰宅になったわけです。
もっと足鍛えなくちゃまずいんじゃないかと反省したのでありました。

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