前田侯爵邸




2005年09月11日


駒場、前田侯爵邸
東京駒場の東大駒場キャンパスにある駒場博物館で
「錯覚展」と言う興味深い展覧会があるというので行ってみることにしました
あわせてほど近い駒場公園の一角に前田侯爵邸があるという話ですので
これも見学に行くことにしました。

ところでこの東大駒場キャンパスや前田侯爵邸は
最寄りの駅は井の頭線駒場東大前駅です。
うちの方から行くにはJR山手線を経由して渋谷駅から井の頭線を利用して
二駅でつくというのが一般的だと思われます。
しかし僕たちは最近バスの利用に目覚めておりまして
朝霞市役所前から西武池袋線大泉駅行きのバスに乗って
大泉駅ででJR吉祥寺駅行きに乗り換えると
たやすく吉祥寺駅に行けることに気づいてしまったのですね。
吉祥寺駅から井の頭線に乗れば駒場東大前にはすぐです。
なんて便利なんでしょう。

それで今回は電車ではなくてバスで行ってみることにしたのでした。
朝霞から大泉に走るバスはとても本数が多くて気楽に利用できます。
市役所前では難なくバスに乗ることが出来ました。

市役所バス停留所より朝霞駅方面を望む

これに乗れば一足で大泉というわけです。
そう言うわけで大泉駅までは良かったんですね。
ところが大泉駅に着いてみたら
大泉駅から吉祥寺駅行きのバスが見つかりません。

画面左奥にバス会社の交通整理のおじさんがいます

交通整理のおじさんに聞いてみると
駅の向こうに渡らなくては駄目とのことでした。
なるほど駅の反対側には沢山のバス停が用意されていて
バス停はよりどりみどりです。ちがうってば。
後で調べてみると本当は吉祥寺に行きたいなら
都民農園セコニックで吉祥寺駅行きの始発に乗るべきだったのですね。

大泉駅前でしばらく待っていると
都民農園セコニック発吉祥寺駅行きのバスが来ました。
バスを見てびっくりしました。
想像以上に大勢の人がバスに乗っていたのです。
座ることは望むべくもありませんが
立っている人も多くて
吊革につかまっていても後ろの人の圧力を感じます。

それでもバスの中はバス停に止まるたびにどんどん混んできます。
やはり日曜日のせいでしょうか家族連れやカップルを多く見ます。
ベビーカーを持ち込む人も何組かいました。
奥さんが赤ちゃんをだっこしてご主人がベビーカー担当で大変そうでした。

バス停に止まると何人かずつ人が乗ってきます。
そのたび車内の息苦しさが増してきます。
もう少し奥に詰めてくださいの運転手さんのアナウンスが流れます。
運転手さんも大変です。

もう満員、これ以上は乗れない、と言う時期を見計らって
運転手さんは暴挙に出ました。
それは停留所の通過です。
「済みません、満員ですので通過します。」のアナウンスを残して
バス停に止まることもせず通過してしまうのです。
実際これ以上乗れないわけですから
止まっても仕方がない訳なんですけどね。
そう言えば一年以上前に逗子でバスを待っていたとき
バスがバス停で待っていた僕たちを無視して
通過してしまったことがあって驚きましたが
あれはこれだったんですね。
このはなはだ乱暴な通過を5、6回繰り返すと
やっと吉祥寺の駅に到着しました。

ここから我々は井の頭線に乗るわけですね。
井の頭線は久我山とか下北沢とか
面白そうな街が沢山ある路線ですので機会を見てまた乗りたいと思います。
吉祥寺から東大前駅は意外に距離が長いでした。
何となく乗ればすぐにつくような気がしていましたがそうでもないですね。

駒場東大前駅に降りると目の前がすぐに東大駒場校舎ですね。
この日はどういう訳か若者が大勢駅前にたむろしていました。
駅の階段にも所狭しと座り込んで通行のじゃまになるほどです。
どうやら何かの試験があるようです。
彼らの持っているパンフレットやまとめの冊子などを盗み見てみると
なにやら国家公務員の採用試験のようです。
大学の校門には
受験生がキャンパスに入るには受験票を提示してください。
入場は○○時からです。
などと書かれた張り紙がしてありました。
とんだ日に来てしまったものです。
かといって小生たちは日曜日に来るほかありませんので
仕方がないことであります。

駒場キャンパスに着いたのは良いのですが
ちょうどお昼になってお腹が空いてしまいました。
駒場キャンパスの中には
「ルヴェソンヴェール」というレストランがありますので
個々でランチを食べて腹ごしらえをしてゆっくりと
「錯覚展」を見ることにしました。

「錯覚展」は非常に面白かったです。
いろいろな不思議な不思議な絵を見ました。
とりわけ立命館大学の北岡先生の展示が面白かったです。
9月19日までやっているそうです。入場は無料です。
休館日は火曜日、開館時間は10時から18時です。
入場は17時半までです。

次に前田侯爵邸を目指して駒場公園方面に歩きます。
少し歩いて前田邸につきます。
前田侯爵と言えば加賀前田藩の子孫ですから
その始祖は前田利家、すなわち信長家臣の前田犬千代ですね。
豊臣秀吉の親友でありますね。
秀吉の親友でありながら
前田家は徳川の治世になっても巧みに生き残り
加賀100万石の栄華を誇りましたですね。

その加賀のお殿様が昭和になってから
東京に建てたのが前田侯爵邸ですね。
当時は東洋一の大邸宅と言われたものだそうです。
その後幾多の紆余曲折を経て
現在は旧前田侯爵邸として一般公開されています。

堂々たる構えの前田邸洋館

まずは洋館に入ります。

石造りの少々無骨な感じのどっしりとした玄関

以前見た池之端の岩崎邸を思い出させるような造りですが
岩崎邸は商家、三菱ですのでどこか瀟洒な感じがします。
その点やはり前田邸は大名の雰囲気が残る重々しい感じがします。

二階階段を上ったところのロビー

廊下の広さも異常な広さでして
この廊下を多くの使用人が行き来していたものと思われます。
各部屋の造りも広々どっしりという感じでした。

応接室の控え室のようなところ

和館も広々とした和室を備えて美しい庭をもっています。

和館玄関。和館も広いです。

庭には金沢兼六園のことじ灯籠によく似た灯籠を
配してあるのも興味深く思いました。

前田邸の美しい庭園

前田邸を見た後は少々疲れて参りましてまっすぐ家に帰ることにしました。
帰り道もまた僕たちは懲りずに往路と同じ道筋を
逆にたどることにしました。
今度は大丈夫、あれほどは混まないとふんだのです。
根拠はないですけどね。
これが正解でして帰り道は吉祥寺駅から都民農園セコニックまで
バスの中でうとうと気持ちよく眠れたのでありました。

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