弘前



2010年07月19日


弘前
青森県の弘前に行って参りました。
弘前には津軽藩弘前城が有ります。
本丸は残っていませんが1810年築の天守閣が残っています。
江戸後期の築城は珍しいことだと思います。
弘前という街は明治維新以来西洋化に努め、キリスト教を受け入れて
街のあちこちに古い洋館が残る興味深い街であります。
またリンゴの生産地として有名で生産量は日本一です。
さらに弘前ねぷた祭りもよく知られた祭りです。
弘前はなかなか凄い街です。

その弘前に行くには新幹線で大宮から八戸まで二時間半です。
八戸から在来線に乗り換えて一時間半の旅です。
乗り換え時間をわざと一時間ほど取っておいて八戸駅前に降りてみました。

八戸駅コンコース。右手に在来線改札口です。
新幹線の駅にほど近いところに「ユートリー」という
八戸地域地場産業振興センターがあります。

八戸お土産センター。
その名の通り八戸とその周辺地域の特産物などを
展示即売している施設です。
面白そうな特産品が一杯で、
まだ弘前に着かないうちからお土産買っちゃいそうです。

そう言えば八戸には例の美人すぎる市議さんがいるところですよね。
駅弁の中にはその藤川ゆりさんプロデュースの駅弁なども売っていました。
じゅる。
でも僕は八戸駅の一角に「すし市」という回転寿司屋さんを見つけました。
この店ではお寿司一人前をお弁当に仕立てた折り詰めも売っています。
この駅弁を発見した僕はもう他のお弁当は目に入りませんでした。
海のそばのお寿司、嬉しいじゃないですか。
家人はもっと特産品を食べたいと言ってホタテのお弁当を求めていました。

新幹線が八戸に開通して8年が経つのだそうです。
新しい新幹線に乗って八戸に行ってみようと相談していたのに
忙しさにかまけて一日延ばしにしていたら
いつの間にか八年が経ってしまいました。
もうそんなに経つのかとちょっとびっくりです。
今年の暮れには念願の青森までの東北新幹線が開通します。
青森県の人は随分便利になります。
でも出来たら青森開通前に一度はやてに乗っておきたいと思ったのです。

在来線で青森を通過して弘前へ一時間半の旅です。
始発駅の気楽さで発車の十分ほど前から座席に収まって
走り始めるもの待ちきれずお弁当を食べ始めます。
普通駅弁というものは流れる車窓風景を楽しみながら
旅情に浸って食べるものですが
僕たちは弘前行き列車の発車ベルを聞く頃には
もう駅弁を食べ終わってしまいました。
旅情もなにもあったもんじゃありません。
まあ走ってなければこぼす心配もなくていいやって自分を慰めたのでした。
それから眠気に誘われるままうとうと一時間半
車窓もよく分からないまま列車は弘前に着いたのでした。
まあだいたい畑でしたけど。

弘前に着いたつがる22号の雄姿。
八戸を出て次の停車駅は青森、そして終点の弘前という
じつに豪快な急行列車です。


大都会弘前の玄関、弘前駅。どうせなら、ここまで新幹線くればいいのに。


日本一のリンゴの産地弘前はポストもリンゴです。
駅舎の中に観光案内所がありましたので
そこで無料の市内のガイドマップを頂きます。
国内の観光都市のほとんどには駅に観光案内所があって
無料の市内観光ガイドマップがあります。
これが良くできているんです。
何しろ市内のことをよく知っている市内の人が作るマップですので
必要にして十分な案内がのっているのです。
今回の旅行も随分これに助けられました。

午後の早い時間に弘前駅に到着した僕たちは
駅前のホテルに予約してありますのでまずそこに荷物を預けることにします。

僕たちが投宿した最高級ホテル、ベストウェスタンホテルニューシティ弘前。
チェックインは二時からですが
フロントの人の親切で早めに部屋に通して貰えました。
手早く荷物を部屋に置いて身軽になって街に飛び出します。
何しろ時間があんまりありませんので
効率よく市内を巡らないとあとあと後悔することになります。

観光案内所で貰った資料によると
市内循環の100円バスと言うのが10分おきに走っていて
これを利用すれば僕たちの行きたいところが網羅できそうです。
早速駅からこれに乗ってまずは青森銀行記念館を目指します。
乗ってまもなくのように
「○×△です。青森銀行前です」というアナウンスに驚かされて
バスから飛び降りました。
しかし周りの風景は僕たちの考えていた
青森銀行記念館周辺とは随分違うようです。
近所にお堀もお城もないし。
結局早とちりして随分前のバス停で降りてしまったことに気付いて
もう一度バスに乗るのはやめてじっくり歩いてゆくことにしました。
そもそも町歩きが目的ではじめた旅行趣味ですから
市内を歩くことを嫌がっていてはいけません。
(ここでそもそも論が出てくることの方が問題ですね)

駅の方からお城の方に向かう市内の道。(雑な案内)
夏の日差しに照らされて汗だくになりながら弘前市内を歩いて
やっと青森銀行記念館に到着しました。

凄い迫力の建物です。銀行だから人を寄せ付けない雰囲気です。
明治37年に旧第五十九銀行本店本館として建築された建物だそうで
どっしりとした重厚な佇まいが魅力の建物です。
どっしり重厚に感じるのも当然で防火のため
日本の土蔵作りの構造を取り入れてあるのだそうです。
一階は銀行をはじめる当時の資料などが展示されていて
銀行業務の助言者に渋沢栄一氏の名前があったのには驚きました。
渋沢翁はこんなところにまで口を出していたのかとびっくりです。

旧弘前市立図書館は大変瀟洒な建築物です。

もっと大きかったらお城みたいです。
大変美しい弘前の雰囲気を象徴する建物だと感じました。

ところでこの旧弘前市立図書館に隣接する形で
同じ敷地内に市内のいくつもの明治期の
ハイカラさん建造物のミニチュアを並べたところがありました。

やっぱり弘前と言えば洋館ですよね。

さらに同じ敷地に市立観光館もありました。
こちらでは弘前のお土産が各種売られていて見るものを楽しませます。

観光館を出て道路を見下ろすと道路の向こうにお堀がありました。
このお堀の向こうは弘前城です。
追手門から場内にはいるとまっすぐに伸びる桜並木に驚かされます。
そう言えば弘前城と言えば桜でしたね。
桜の季節に来たい気もしますが混雑に巻き込まれるのは好みませんので
桜は我が地元で楽しむことにします。

桜並木が途絶えたところで杉の大橋を渡って登城するわけですが
現在、杉の大橋が工事中で通行止めになっていました。
それで迂回路としてお堀に沿って
弘前城植物園の一部の通路を開放してありました。
大きく迂回してたどり着いたのが有名な美しい弘前城天守閣です。
やっぱり弘前と言えば弘前城ですよね。

よく写真で見るやつですね。
現在は天守に登らせてくれるのと同時に弘前城資料館としても見学できます。
ところでこの天守は天守近くの下乗橋からの姿は大変美しいのですが
石垣を回り込んで天守の入り口から見上げると
お世辞にも美しいとは言えずなんだか倉庫みたいです。

道理でいつも同じ角度の写真ばかりなのでありました。


充実した弘前城資料館、槍とか刀とか。

ところでお城から外に出る際にさっき通行止めだった
杉の大橋がすぐそばにあることに気付きました。
本来の出口がすぐそばにあるのに来た時と同じ道筋を辿るのは
かなりの遠回りになるので気がすすみません。
それに植物園のなかの砂利の道が随分歩きにくかったのです。
それで何とか来た時と違う道でお城から出ることにして
県立弘前工業高校の方角に出て藤田記念庭園を目指すことにしました。
これは正解でして僕たちはお城からすぐのところに
藤田記念庭園を発見することが出来ました。
近道をしたのは確かですが坂を登って
藤田記念庭園の洋館に到達した時は僕たちはすっかり歩き疲れていました。

ここの洋館には喫茶室が用意されています。
ここの喫茶室で美味しいお茶を飲めば一息つくというものです。
実際ここでの休憩で僕たちはすっかり生き返ったのでありました。
ここは昔のお金持ちの藤田さんという人の別邸を公開したものだそうです。
内装は昔見た音羽御殿と通じるものがありましたですね。
美味しいお茶を楽しんだ後は洋館を辞して和館を見学します。

こちらがまた住みやすそうな和風住宅でありました。

縁側も半分は畳を敷いてあるし
建物内部の廊下と思しきところは全部畳を敷いてあるのです。
弘前は寒いですからこのくらいの防寒対策は欲しいところですね。
でもやっぱりかなり豪華な仕様です。
庭園の中も歩き回ってみます。
庭師の人が庭園の手入れをしていました。
広大な庭園ですからきっと常勤のお庭番の人がいるのでしょう。
(いや、それ意味違うし)

庭園を出る頃には復活したはずの体力も
すっかり消耗してしまってもう歩けません。
エネルギー切れるのはやいです。
市役所のそばから100円バスに乗って弘前駅まで戻ることにしました。
100円バスはお堀に沿って北に進んで文化センターで
二度右折して弘前教会の角を左折、まっすぐ弘前駅を目指します。
ただ、僕たちが乗ったそのバスは
バスターミナルに寄り込んで乗客に乗り換えを求めました。

もっと乗っていきたい人は
この乗り換え無料券を持って行って下さいというのです。
僕たちはこのバスターミナルから駅がどのくらい遠いのかが分からず
言われるままバスを乗り換えたのでした。
そうしたら駅まで2分くらいでしたので脱力しました。
だってバスの運転手さんの言ってることがほとんど聞き取れないんだもの。

ホテルのあるビルの地下に弘前の特産品のお店があるので寄ってみます。
リンゴのお菓子とか津軽塗りとかこぎん刺しとか面白そうなものが一杯です。
お店の女性に勧められて試飲したリンゴジュースが美味しくて
すこしジュースを買うことにしました。
自宅に郵送して呉れるそうですから買えたのです。
部屋に戻った時はくたくたでした。
よく歩きました。

よく歩いてよく遊んでホテルに帰り着いた僕たちでしたが
まだ夕食を食べていません。
夕食付きの予約ではありませんので
自分たちで何とか夕食を食べなくてはいけないわけです。
旅先は不便なものだと言うことは承知していますから贅沢は言いません。
何でも口に入るものらそれでOKです。

それでも出来たら弘前らしい美味しいものを食べたいじゃないですか。
夕食くらい旅先の贅沢をしたいものです。
(あれ?何でもいいんじゃなかったの?)
手元のガイドブックを眺めるとお城に近い街のほうには
いくつかのフランス料理のお店があるようです。
でも我がホテルからはだいぶん遠いようです。
食べた後また20分も歩いて帰ってくるのはちょっと嫌ですね。
それでホテルにほど近いレストランに目星を付けて
夕食を食べる旅に出たのでした。
目指すレストランはちょっと想像と違うお店でした。
パスタ中心のお店らしいのはいいのですが
お店の中が閑散としていて道路に出ている看板も少し汚れています。
僕たちはなんだか食欲を無くして
もう少し歩いて別の店を探してみることにしました。
ラーメン屋さんも見ましたが
久しぶりの一泊旅行でラーメンでも無かろうと言うことで却下。
駅のそばまで戻ったら居酒屋さんが有りましたが
店の前の女の子の呼び込みが元気良くてちょっと敬遠します。
お寿司屋さんもありましたがお寿司は昨日食べたし。
そんなこんなで僕たちはすっかり夕食難民になってしまいました。

確かこの道をまっすぐ行くと
ホテルニューキャッスルというホテルがあったはずです。
そこのレストランで夕食をとることにしようと言うことになって
もう随分暗くなってしまった道を行き交う車のヘッドライトを頼りに
二人黙々と歩いていったのでした。
(後でよく考えるとこれは無謀な計画でした。
ホテルからニューキャッスルまでは約1.5qあって
つまり夕食を食べるために3qの距離を歩くことになるわけです)
ところが途中の交差点で右手に入ったところに
家人がお洒落なレストランを発見したのです。
近づいてみると「フランス食堂 シェ・○○」と書いてあります。
店構えもフランス風でなかなか良いようです。
お店に入ってみると内装もフランス風で(フランス知らないけど)
おしゃれな感じです。
僕たちはここが気に入って旅先でする贅沢をここですることにしました。

ここのフランス料理は期待通りの素晴らしいものでした。
この次、弘前に来たら
この店にまた来ちゃうかも知れないくらい美味しかったです。
やっぱり弘前と言えばフランス料理ですよね。
ただし運ばれてくる料理は遅くて夕食を食べるのに
一時間以上(一時間半くらい)を要したのは大変困りました。
どうやら団体客さんとバッティングしていたみたいで運が悪かったようです。
美味しい料理を食べた割に疲れた僕たちは帰り道に
イトーヨーカドーを冷やかしたりしながら
バスターミナルをかすめてホテルに向かったのでした。
あれ?なんだか道が分かるようになってる。

ホテルに帰りましてからこの日一日分の汗を洗い流すことにしました。
すっかり疲れてしまっていたのでお風呂にはいるのが楽しみです。
ところが僕たちが泊まったのはホテルでしたので
当然のことながらお風呂は洋式なんですね。
洋式バスは日本風のお風呂に慣れた身にはつらいですね。
洗い場と浴槽が分かれていないので
要するにシャワーを浴びることしかできないわけです。
肩までお湯に浸かって「ああ極楽極楽」ってわけにはいかないのです。
かなりがっかりのお風呂ですがホテルだから当然の設備です。
仕方がないのでシャワーで汗を流して
ちょっとさっぱりしてビールを飲むことにします。
レストランでは飲まなかったのでこの日初めてのお酒です。
二本飲んで眠るつもりでしたが眠れないで
ビール追加してやっと眠りにつきました。

翌朝はホテルのバイキング料理による朝食です。
昨日来、ホテルのフロントを見る限りでは
それほどお客さんがいるようには見えなかったのですが
朝食時になると随分大勢のお客さんが投宿していたのが分かります。
新婚さんに見えるカップルから老夫婦まで
幅広い年齢の方がお泊まりになっていたようです。
僕たちも(初老夫婦が泊まっているんだな)と思われていたのでしょうね。

二日目は最初に津軽藩ねぷた村を見に行くことにしました。
ホテルにチェックアウトの手続きをして荷物を預かって貰います。
宿泊が駅のそばだと帰る時まで荷物を預かって貰えるので助かります。

津軽藩ねぷた村は駅前からバス、ためのぶ号に乗ると
連れて行ってくれるらしいです。
昨日乗った百円バスはそこまでは行かないんですね。
コースが複雑で一見さんの旅行者にはちょっと分かりにくいですね。
ところで試しに行ってみた津軽藩ねぷた村でしたがここが面白かったです。

津軽ねぷた村入口。ねぷたの世界へようこそ。
津軽ねぷたの山車の実物を間近に見ることが出来て素晴らしい体験でした。
やっぱり弘前と言えば津軽ねぷたですよね。

優美な津軽ねぷた。


勇壮な津軽ねぷた。

小生は以前から「ねぷた」と「ねぶた」の違いが分かりませんでした。
ざっくり言うと扇形の大灯籠にダイナミックな絵を描いたものが「ねぷた」で
人などを形取ったものが「ねぶた」らしいです。
でも例外もあるので後は地域で決まるのだそうです。
やっぱりちょっと分かりにくいです。

順路に従って進むと津軽の名産物の
津軽こぎん刺し、弘前こけし、津軽焼、津軽凧の
製作実演をしている蔵工房「たくみ」が有ります。
津軽藩ねぷた村では現役三味線奏者による
津軽三味線を聞くことが出来ます。
毎日ミニライブをやっているのです。
30分おきに10分ずつやっているのですから奏者は大変ですね。
僕たちが工房にさしかかった時にはそのミニライブが始まる時間でした。
ミニライブに行こうと思って工房の入り口で道に迷っていると
後ろから来た地元の人が「どうしました?」と聞いてくれたので
「津軽三味線を聞くにはどこに行けばいいですか?」と聞いたのです。
「ここをまっすぐ行けばいいです。工房のむこうでやります」と言う話ですので
いったん工房を素通りしました。
そうしたら30席ほどの広くはない会場に二人登場した奏者のうちの一人は、
いましがた僕らに道を教えてくれたその人じゃないですか。
その人は軽妙なおしゃべりで聴衆を笑わせておいて
いったん演奏にはいるとその飄々とした風貌に似合わない
聴くものをとらえて放さない胸に響く素晴らしい演奏をするのでした。
はじめて聴く生演奏の津軽三味線も凄かったし、
演奏テクニックも素晴らしかったです。
後で聞いたら昨年の津軽三味線チャンピオンなのだそうです。

巧いはずです。ディフェンディングチャンピオンだもの。
やっぱり弘前と言えば津軽三味線ですよね。
津軽三味線に満足した僕たちは蔵工房に戻って
津軽名産物を見学してもう大満足です。

順路を見学し終えて外に出たところにお土産屋がありました。
お土産のお菓子とかおもちゃとか売っているわけですね。
そこで一つリンゴのキーホルダーを買って旅の供とします。

やっぱり弘前と言えばリンゴですよね。

手元のマップに従って武家屋敷の方面に歩いてみることにします。

江戸時代を思い出させてくれる街並み。
このあたりは仲町歴史的建造物群保存地区とされる地区で
住宅街全体が昔風になっています。
中でも実際に昔に建物が残っていて
公開されているところがいくつかありました。
そのうち旧梅田家、旧伊東家、石場家を見学しました。

旧梅田家と旧伊東家は武士の家の特徴を残すものだそうです。
特に梅田家のかやぶき屋根と内部の天井を持たない構造は印象的でした。
石場家住宅は現在も使われている建物を見学させてくれる珍しい仕組みです。

石場家住宅。時代に適応した様々な商売をしながら生き抜いてきた逞しい商家の建物です。
今も様々な映画のロケに使われるなどして独特の存在感を放っています。
見応えのある建物であります。

仲町歴史的建造物群保存地区から離れて
お腹がすいてきた僕たちはお昼を食べることにしました。
地図で見ると一キロほどのところに昨晩行くつもりだった
ホテルニューキャッスルがありますのでそちらでランチを頂こうという計画です。

どこかフランス風のたたずまいのホテルニューキャッスル。
歩く目的地がお昼というのであれば元気も出ようというものです。
ホテルについて「ブラッスリー・ル・キャッスル」というレストランで
ワンプレートランチを頂きました。
美味しかったです。
流石「西洋料理の街」弘前ですね。
弘前と言ったらフランス料理とケーキですからね。

美味しいランチを食べて元気いっぱいになった僕たちは
弘前名物のキリスト教系の教会を見ていくことにします。
近くにカトリック弘前教会という教会があるようですので
そちらを見学することにします。

弘前の街に教会がよく似合います。
ホテルからすぐ近くのこの教会は明治末期に建てられた木造建築だそうで、
中の祭壇は1866年慶応2年のもので
オランダから譲り受けたものなのだそうです。
建物の内部は昔見た大浦天主堂を思わせるアーチが重なる構造で
窓を飾るステンドグラスが美しい光を通します。

可愛らしく美しい教会でした。
このステンドグラスには岩木山、リンゴ、津軽三味線などが
描かれているのだそうです。
教会のステンドグラスには
聖書の物語が描かれているのだと思っていた僕にはびっくりでした。
驚いたことに通路には畳が敷かれていて
さりげなく防寒仕様になっているのです。
信者の健康を気遣っているのですね。
やっぱり弘前と言えば教会ですからね。

ところでこの教会から出た時点で12:43でした。
僕たちは弘前14:27発の列車を予約してあります。
そろそろ帰らなくちゃ、です。
それでもまだ時間があるのでホテルまで約2qを歩いて帰ることにしました。
帰るとなると名残惜しくてもうすこし弘前の街を歩きたかったのです。

ホテルで荷物を受け取ってロビーでしばし休憩します。
駅に行って八戸行きの列車の座席に座った時はちょっとほっとしましたですね。
弘前八戸間の八戸行きの列車はかなり空いていました。
青森からは少し乗ってきましたがまだまだ余裕のよっちゃんです。

ところが八戸からの新幹線は大混雑でありまして
僕たちの乗っているのは指定席の車両なのに
まるで自由席みたいに通路に人が立っている状態で
車両と車両の間のいわゆるデッキの部分にも座り込んでいる人が多数いました。
やっぱり連休最終日なので混雑しているのですね。
でも青森からの列車は空いていたんですよ?
不思議な気持ちで一杯でした。

早い時間の弘前出発のおかげで午後7時前には大宮に着きました。
夜8時には自宅のソファに寝ころぶことが出来ました。
やっぱりうちが一番いいなあ、
旅行するたびに胸にわき上がる思いなのでした。
行かなきゃいいのに。
翌日見たら思いのほか腕が日焼けしていました。
暑い中随分歩き回りましたからね。
旅行中バスには三回乗りましたが後は全部歩いたのです。

弘前はいい街です。
リンゴの町、洋館の町、フランス料理の町、コーヒーの町、
ねぷた、弘前城、こぎん刺し、津軽三味線、津軽塗り・・・
一泊では見切れない魅力あふれる町でした。

戻る




戻る