山のホテル




2009年05月03日


山のホテル
箱根の芦ノ湖に面して
山のホテルという名門ホテルがあると家人に聞きまして
一度見に行くことにしました。
箱根はいままでも何回かは行ったことがあります。
富士屋ホテルでお食事をしたこともありますし、
ケーブルカーとロープウェイを乗り継いで
芦ノ湖を海賊船で遊覧したこともあります。

新宿駅から小田急線に乗り換えて小田原まで行って
ついた駅の同じホームから
箱根湯本行きの電車に乗ることができます。
もちろん新宿駅から箱根湯本まで
小田急ロマンスカーに乗っていくのが快適ですが
費用が快適じゃないので小田急線の急行で行くことにします。
エコですね。(エコロジーじゃなくてエコノミーだけど)

小田原から箱根湯本まで走る電車。かっこいいでしょ。

箱根湯本駅に着いてみたら駅舎の大改装工事中でした。
小生としては昔の駅舎のままが良かったのでちょっと残念です。
手狭なのと老朽化したのとで改装することにしたのでしょうね。
駅舎の大部分はすでに完成していて
きれいで広々と快適な駅に生まれ変わっていました。
確かにこの方が気持ちいいかも。

改装工事中の箱根湯本駅。内部はほぼ完成しています。

山のホテルは芦の湖畔ですので
ここからはバスでホテルに向かいます。
バスのチケットを買おうと思って券売所に行きましたら
箱根湯本駅で指定区域内乗り降り自由のフリーパス券を買って
箱根湯本駅からバスに乗って
元箱根港に行くのが最良の方法だと教えてもらいました。
元箱根港から再びバスに乗って山のホテルに向かうのだそうです。

バスは途中までは箱根登山鉄道と絡まるように進みます。
当然狭い坂道をつづら折に登ります。

正面の木立が横に流れるように動くんです。これ
かなり迫力があって楽しかったです。
小涌く谷のあたりから南下して芦ノ湖に至ります。

ところで元箱根港についてみたら
ここは以前海賊船に乗った折に下船した港でありました。

そうだったのか。
元箱根港に接続するようにバスターミナルがあるわけですね。
ここからバスを乗り換えて山のホテルに行くわけです。
(山の上ホテルではない)

由緒正しい「山のホテル」玄関。
山のホテルは岩崎小弥太の別荘を
国際観光が買い取りホテルにしたものです。
のちに小田急グループに加わっただそうです。
その後何度か建て直していますが
名門ホテルの格式は変わりません。
昔はお金持ちが行くホテルだったんですね。
いまでもお金持ちが泊まるホテルですね。

山のホテル併設のロザージュという
レストランがありますのでそちらで昼食を摂ることにしました。

カフェ・軽食「ロザージュ」。
カフェですが軽食もとれるというので
小食の小生たちにはちょうどいいです。
パンとビーフシチューのセットが大変おいしかったです。
さすが名門ホテルの食事はすばらしいです。
今度はホテル内で食事ができるようになりたいものです。

このロザージュが面している湖面に
ホテル専用の桟橋が浮かんでいます。

なんだか素敵ですよね。こんなところに行ってみたいって思っちゃいました。
湖も芦ノ湖くらいに大きいと海にも似て
沖に向かってつきだした桟橋が絵になります。
「太陽がいっぱい」の一シーンみたいです。

おいしいお昼を食べておなかがいっぱいになって
幸せな僕たちはレストランの二階にあるショップに
寄りこんで山のホテルグッズを物色します。
結局紅茶を少し買って店を出ます。
二階からは道路に面した玄関があります。
こっちが一階じゃないのかという疑問は封印しましょう。

さっきバスを降りたホテルの玄関前に戻ります。
玄関前には初老の堂々とした体躯の
白い燕尾服を着たドアマンが立っています。
その威厳はどう見てもほとんどの客のそれを上回っています。
彼の威厳がホテルの威厳を表していると言うよりも
ホテルの格を押し上げているの観さえあります。

一歩ホテルの中に入ると
その考えが誤りであることを知ることになります。
ロビーはあくまでも由緒正しく上品で厳かです。
ドアマンの威厳はホテルの持つ威厳に由来するのでありまして
燕尾服のドアマンはこのホテルの必然なのでありました。

ロビーの醸し出すホテルの品格を楽しみながら
廊下にかけられたパネルで
ホテルの来歴などをお勉強してひとときを過ごします。

今度はホテルの前に広がる前庭に出ることにします。

ロビーから庭に降りてみます。
山のホテルはツツジが咲く庭と
シャクナゲの咲く丘が有名と言うことですが
今回は季節が少し早くてまだツツジは咲いていませんでした。
もうまもなくツツジの咲き乱れる庭園が見られそうでした。

起伏の多い庭園を歩き回ると
軽くハイキングに来たようでいささか疲れました。
それだけ深みのある庭園を楽しめるわけですね。

庭から見たホテル
再びロビーに戻って少しおみやげを購入します。
名残惜しい山のホテルを辞して
バスで元箱根港に戻ることにします。

元箱根に着いたらさっき見たよりももっと大きい桟橋を見ました。
この桟橋は例の海賊船が発着するところですね。

海賊船用桟橋、つまり秘密基地ですね。

歩いてすぐのところにあの有名な
「玉村豊男ライフアートミュージアム」があるというので
見学していくことにしました。

玉村豊男氏のライフアートのミュージアムですね。わかったよ。
玉村氏は絵を描いたりワインを作ったりして暮らす不思議な人です。
ミュージアムには氏の描いた
果物や野菜や草花の版画が展示されています。
生きた植物を書くからライフアートというんですね。
でも僕はミュージアムの一角に展示された
氏の描く巴里の街角の風景に強く惹かれて
なかなかその絵の前から離れられませんでした。
絵は高くて買えませんけど
絵を表紙にしたフィールドノートを一冊買っちゃいました。

そのご箱根湯本までバス、箱根湯本からは電車で
帰路についたのでした。
楽しくて疲れた、疲れたけど楽しかった日帰り旅行なのでありました。

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