護国寺、雑司ヶ谷、鬼子母神



2008年05月11日


護国寺、雑司ヶ谷、鬼子母神
護国寺はうちの方からは有楽町線で一本ですし
ふた駅手前の池袋は日常的に利用する町ですので
今までだっていつでも行けたところですが
そのぶん今まで行ったことがありませんでした。
あんなに有名なお寺がすぐそばにあるのに
地方のお寺ばかり見に行くのは誤った行動ですね。
(もちろんそれを言うと旅行はほとんど行けなくなりますが)
それで、今回はかねてから行ってみたかった
護国寺に行ってみようと思った訳なんですね。
さらにあわせて雑司ヶ谷霊園、鬼子母神を見ていきたいという
お昼を食べてから出かけるにしては欲張りな計画です。

護国寺は有楽町線の護国寺駅の
出口の一番のすぐ目の前にありました。
階段のぼり終わると目の前に門があるんですからびっくりです。
護国寺駅を名乗るわけですね。

目の前の門は両脇に金剛力士像を配した仁王門ですね。

護国寺は正式には
真言宗豊山派神齢山悉地院大本山護国寺ですね。
本尊は如意輪観世音菩薩であります。
五代将軍綱吉公が創建したのだそうです。

ちょうどお寺で偉い人の葬儀をやった後のようでして
それを示す立て看板がありました。
護国寺は今もお寺の役割を果たしているのが不思議なほどの
遺跡の風格漂う寺院でありました。

仁王門をくぐると広い境内に入ります。
境内を進むと急な階段に突き当たります。

この階段を上ると不老門と言う美しい門があります。見えてるってば。
この門の内側こそが境内と呼ぶにふさわしい
外界と隔絶した雰囲気をたたえています。
その意味で護国寺は非常に優れた独自の空間を持っています。

門をくぐるとすぐ右側には大きなお釈迦様の像があります。

お釈迦様は穏やかなお顔で参詣の人々を見守っています。
正面には大変大きな本堂があります。
お賽銭を上げて願い事をします。

巨大護国寺本堂。
ところでこちらの本堂は靴を脱いでなかに上がることができます。
これは凄いことです。
僕たちも上に上がらせていただいて
堂内の見学をさせていただきました。
徳川家ゆかりの宝物が部屋の奥にさり気なく置いてあって
充実の本堂見学です。

護国寺を出て今度は雑司ヶ谷霊園に向かいます。
門を出てすぐの処に日大豊山中高があります。

この学校はその名の通り護国寺ゆかりの学校ですね。

雑司ヶ谷霊園に向かう途中に雑司ヶ谷旧宣教師館
と言う建物があるというのでちょっと見ていこうと言うことになりました。
細い道に迷いそうになりながらガイドブックに従って歩き進むと
なにやら周囲の建物とは意匠の違った建物が見えてきました。

宣教師館らしい洋風建築ですね。
あれだあれだと近づいていくと
僕たちはどうやら建物の裏側に来てしまったようで
どこから入るのかと話しながら近づいていくと
敷地の通用門のような処から出てきた紳士が
僕たちを見てにこやかに
「今からでも入れますよ。
今日は寒いからみんな中に入ってもらうことにしたんです」
とおっしゃいます。
僕たちは少し戸惑いましたが
この紳士が僕たちを誰かと勘違いしていることは何となくわかりました。
教えられるままに敷地にはいると
建物の中に人がいっぱいに入っているのが窓越しに見えます。

玄関側に回り込むと別の係員がいて
「今日は寒いので楽器奏者の指かかじかんでしまうのです。
仕方がないので急遽建物内での演奏会になりました」と
説明してくれるではないですか。
どうやらこの日はこの雑司ヶ谷旧宣教師館で
野外音楽会が行われる予定で
僕たちは遅れて到着した客だと思われていたようなのですね。
係の人は
「どうぞ中に入って聞いていって下さい」と
なかにはいることを強く勧めてくれます。
僕たちは町歩きの途中なのでここに長居をする時間はなくて
折角のお勧めに申し訳ないことではありましたが
これを辞して雑司ヶ谷霊園に向かいました。

雑司ヶ谷霊園は明治政府の自葬禁止などの方針に沿って
不足した墓地を確保するために東京府が作ったものらしいですね。
ここの墓地には有名人のお墓が多いと言うことです。
夏目漱石、ジョン万次郎、小泉八雲、竹久夢二、泉鏡花など
綺羅星の如くです。
どちら様の墓にも興味がありますが
特に夏目漱石の墓は見たかったので探してみることにしました。
夏目先生の墓は巨大でやっぱり文豪の墓はこれくらいじゃなくちゃって
遺族の方が大きいのを作っちゃったんでしょうか。

とにかく凄い墓でした。
夏目漱石ご夫妻の巨大墓石の隣に標準サイズの
夏目家之墓という墓石を見ました。

こっちの方が普通のセンスの墓だと思います。
夏目家の今後を考えて漫画家でお孫さんの夏目房之助先生が
建立されたらしいですが隣があまりにも大きい墓なので
標準サイズがとっても小さく見えたのでした。

あわせてジョン万次郎の墓も見て行くことにしまして
少し探し回りました。

ジョン万次郎の墓は質素な墓でした。
ジョン万次郎とは書いていなくて
中浜万次郎と本名で書かれていました。
当たり前ですね。
流石のこの人の墓の前に立つと
ジョン万次郎の数奇な運命の迫力が胸に迫ります。
自分だったら最初の遭難の時点で助からなかったと思うからです。

この後ゆっくり雑司ヶ谷霊園を横断して
荒川線の下をくぐるコースを通って

都電荒川線が通過中です。
鬼子母神に向かうことにします。
鬼子母神は入谷の鬼子母神と同じ神をまつりますが違うお寺です。
入谷の鬼子母神は法華宗本門流の真源寺で
こちらの池袋の鬼子母神は日蓮宗威光山法明寺であります。

画面奥が鬼子母神です。

鬼子母神本堂。
鬼子母神の境内は参拝客の他地元の子供などでにぎわって
おみやげ屋さんや団子屋さんがあって厚みのあるお寺とお見受けしました。
またお稲荷さんがあってこちらは武芳稲荷堂というのだそうです。
赤い鳥居が連なって建っているのが印象的でした。

いっぱいの赤い鳥居。
そこから学習院大学の前を通る目白駅に至るコースをとって
家路についたのでありました。

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